言葉と環境

@maruryu

第1話

「大丈夫!」 「頑張ろう!」

そんな言葉幾度も聞いてきたし、自分自身にも言い聞かせてきた。それでも僕は自分を信じれなかった。

自分に「自信」がなかった。

なぜ自分を信じれないのか。それは過去のトラウマにあった。



2003年3月僕は3姉兄の末っ子として産まれた。

5つ上に兄、1つ上に姉、そして僕だ。

楽しく明るい家族が僕は大好きで、これからも楽しい未来が待ってる、、、そう思っていた。



僕が保育園に入園して数ヶ月がたった頃から夫婦喧嘩が絶えず、怒号、暴力に怯える日が続いた。僕は本当に苦しかったけど、それでも終わる日は必ず来る!そう信じていた、、。

気付けばその怒号、暴力は自分に向けられ、ご飯は食べられず暴力を振るわれ「お前は幸せになったら駄目なんだ。人を好きになったら駄目なんだ。全部お前のせい、お前が我慢すればいいんだ」と怒号を毎日浴びせられ、正直辛かった。


僕が小学校に入学しすぐに親は離婚。僕達は父の元で生活する事になったが、姉兄の中で僕だけがいわゆる「虐待」を受けていた。

子供が1番信用できるのは親だ。でも親から虐待を受けていたため、親も信用できない。

いつの日からか僕は誰かに心を開く事が無くなっていた。

片親という理由で学校ではいじめられ家に帰ると虐待。

次第に「僕がいるからこうなるんだ。僕が居なくなれば全て終わる」と考えるようになってきた。

何回も何回も自殺をしようとした。それでも怖くてできず、そんな臆病な自分をただひたすら責め続けた。


小学生5年生の時に再婚した母が近くに住んでる事を聞き、逃げるように父の元から母の家に行った。

「お母さんの所なら大丈夫」そう思っていたから。

でも再婚相手の今の父とも折り合いが悪く、中学生になってから夜な夜な遊び朝帰りを繰り返すようになって行った。

高校生になってからも反社の人と関係を持つようになり、警察にお世話になる事も多々あった。

でも僕にはこれしかない、親は僕なんかどうでもいいと思っているとそう思っていたから。

でも思えば警察にお世話になる度に親が警察署まで来て、泣きながら謝っていた。

そこで僕は思った。親は僕を見捨てたんじゃない、僕が親から逃げていたんだ。

そう思った時、僕は初めて「お母さんごめんなさい」と泣きながら謝っていた。そして「もうお母さんを泣かすような事は絶対にしない」そう決意した。


誰も信じる事ができない人はいっぱいいると思う。

育ってきた環境が、、、という人もたくさんいると思う。

でもこんな僕にでも19歳になってからようやく信じれる人ができた。無理矢理誰かを信じようとしなくていいと思う。絶対に信じれる人はできる。

僕が信じてる人に言いたい。

「本当にありがとう」あなたのおかげで僕は幸せです。

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