第8話 裏で動く者

勇樹達は報告を終えると最後に本部長へと配属を言い渡された


「それと西園寺隊員君は正式にF級隊員としてヴァーテルのT課に所属してもらうことにしたよ」

「T課ってことは」

「まさか私の所属課に入れるんですか!?」

「そうだが何か問題があるか?」

「いいえ問題はないのですがZ区の隊員はどうするんです今空席状態ですよね」

「Z区には本部からの隊員を配属させるつもりだが」

「そうですか」


葵は微妙な対応をしつつも受け入れ勇樹と共に本部から去っていった

その頃インフィニティゾーンではあのカタストロフが暴れまわっていた


「ここにいる生命体はあの人間とかいう生命体とは違う生き物というわけかなるほど」

「ケッケッケッやっと見つけた」


するともう一体違うカタストロフが現れた


「おぬしいったい何者だ」

「まあ話は後だ俺達のもとについてこい」

「俺達・・・なるほどおぬしは我と同じカタストロフか」

「俺の名はイブルだ訳あってあの御方のもとでカタストロフの実験をしている者だケッケッケッそうだそして俺はお前の生みの親というわけだ俺の」

「いいだろうおぬしらについていけば何かわかるかもしれんからな」


イブルとそのカタストロフは空間を開いてどこかへと向かった

空間を開いた場所はあたりは真っ白な空間で包まれており奥にはいかにもリーダーらしい者がいた


「連れてきたかイブル」

「はい黒沢様15層で私が作り出したものです」

「おぬしが首領というわけかだが随分と弱そうに見えるが」

「まあね今の俺じゃあ君に勝つことすらおろかこの場所からも動くことはできない状態なんだそれでも君にはこちら側で働いてもらう」

「ふむ正直おぬしらについていった理由はただ単に興味を持っていたからだだがこんな弱い首領ではついてくなどできんな」

「そうかならどうするんだい」

「当然おぬしを殺すそれだけよ」

「わかった実力行使というわけかならこちらも実力で君をこちら側に引き入れてやるよ」

「今のおぬしに何ができる」

「戦うの僕じゃないアルフィ」

「はっ!」


すると背後に強いオーラを放つものをカタストロフは感じた今まで戦ってきた人間ともカタストロフとも違うものであった


「この者が黒沢様に盾突く不届き者というわけですか」

「まあそんなところだけど彼は生まれたばかりでまだ何にも知らないからね死なない程度で教え込んでやってくれ」

「承知いたしました」


アルフィは戦う構えをした


「面白いまさか我と同じ形をしたものがいるとはいいだろう勝った方がそちらの言うことに従うこれでどうだ」

「いいよさあ始めてくれ」


カタストロフとアルフィの戦いが始まった

そしてその頃勇樹達は本部から新幹線でT区へと向かい到着していた頃であった


「うちの課はあまりこれと言ってあまり厳しいことはないけど課長がA級だからあまりオフィスにはいないからそれぐらいかな」

「そうなんだ東さんは何級なんですか」

「あいつ?私と同じD級だけど結構人懐っこいからね気をつけなよ」

「へぇじゃあ後他にメンバーとかいないのか」

「一応いるけど今は遠征中でいないんだ名前は篠田南C級の隊員だね」

「C級・・・北里さんや東さんより上なのか」

「まあね結構頼れるけどたまに天然なところもあるからたまに瑕なところかな」


そうこう話しているうちにオフィスの地下まで来たそして葵はかけられた受話器を取り出し応答を待った


「北里です入ってもよろしいですか」

「やっと戻ったか北里さんああいいよ今ゲートを開けるよ」


島田はそう告げるとまたしばらく無音の時間が続きなかなかゲートが開かなかった

すると受話器から応答があった


「あのぉボタンってどこにあったんでしたっけ北里さん」

「またですか?机の左下ですよいい加減覚えてください」

「面目ない・・・」


(このやり取り前に聞いた気がする・・・うん)


するとゲートが開き始め光が差し込み始めたそこには修士とこの課の課長である島田がいた


「ちゃんとしてくださいよ島田課長」

「そうっすようちらのリーダーなんすからね」

「いやあ本当にすまないな次は気をつけるよそれはさておき勇樹君ようこそT課へ」

「はいこの度は本日より本部よりT課へ所属になりましたF級隊員の西園寺勇樹ですよろしくお願いします」

「ああよろしくな改めて自己紹介するぜ俺は東修士D級隊員だ何かわからないことがあれば俺に聞いてもいいし島田さんや北里に聞くといいぜ」

「はいよろしくお願いします東さん」

「おうそれと島田さんはおっちょこちょいだからその都度合わせてくれればそれでいいぜ」

「東君おっちょこちょいは傷つくよ」

「だって事実っすよね」

「まあそうだけどさそれいいとして改めて俺の名は島田広輔T課の課長でA級隊員だ」

「よろしくお願いします島田課長」

「北里君は大丈夫かい自己紹介しなくて」

「ええこの前の任務で済ませているので」

「そうだったな雪畑さんの訃報は聞いている勇樹君にとっては辛い任務だっと思うそれでもこの仕事を続けるかい」

「何を言っているんですか俺の友達を殺した奴らと雪畑さんを殺した人型カタストロフを倒すために俺はこの仕事を続けるんです」

「そうか・・・」


島田は勇樹の決意を聞いて安心した表情をし次の説明へと入った


「自己紹介が済んだことでここ最近頻繁に起こっている消失事件のこのヴァーテルでも起こっている」

「確かにここ最近多いっすよね稀にインフィニティゾーンで突然迷うことはあるにはあるんすけどこの数は尋常じゃないっすね」

「ああだからヴァーテル全区でこの問題を解決しろというのが本部からの通達だ」

「ヴァーテルだけではかなり厳しいじゃないですか他の国とも連携をとった方がいいのではないですか」

「確かに俺もそうは思ったが他の国では違う任務があるらしい詳しいことはわからないがな」

「それで今後の方針は」

「今後は2区ごとにグループを組んで今回の消失事件を解決にあたることがこれからの本部としての方針らしいそれと他の国が介入しない代わりに本部からのD級隊員以上のメンバーがこちらに来るらしい」

「その隊員はいつ来るんすか」

「まだ来る日程は決まってはいないが約12名のD級隊員、C級隊員、B級隊員を多めに連れてくるとしか言われてない」

「そうっすか」

「それでその2区のグループってうちとどこの区が組むんですか」

「それはT課とG課が組むことになっている」

「G課・・・」

「G課は先崎さんが仕切る部隊ですね」

「ああ勇樹君は初めてだからな会えばどんな人たちか分かるよ」

「はあ・・・」


勇樹はまた次なる任務で新たな出会いに期待と不安を抱いていた

その頃インフィニティゾーンのどこかでアルフィとカタストロフとの戦いが繰り広げられていたがその結果アルフィがその勝負に勝った。カタストロフはすでにボロボロになっておりほぼ戦えない状態になっていた


「ばかな・・・我が・・・負けるとは・・・」

「どうやら勝敗は見えたようだねアルフィの勝ちだ」

「はっ!それでこいつはどのような処分を・・・」

「彼には当然僕たちの仲間になってもらうもちろんアルフィと同じく戦力としてね」

「だそうだキリキリ働けよ黒沢様のために」

「なぜおぬしはこのような軟弱な奴に仕えているのだおぬしはそこにいる黒沢より強いではないか」


アルフィはカタストロフになぜ黒沢に仕えているのかを思い返していた


『なぜ・・・俺を助けるんだ・・・』

『理由なんてないさ強いて言えば君達は僕達人間と同じく生きている生命体だからだ』


「確かに強いやつがリーダーに立つべきと昔は思っていたがこの方は俺の命の恩人だからなこの方に仕えたいと思っただけのことだ」

「そういうことだったのか・・・なるほどその理由なら我は理解できるなら我もおぬしらの仲間になろう負けたのだからな」

「ああそうだな」

「話は終わったかいこれからの計画を君たちに伝えようと思うんだ」


黒沢はこれからの計画をイブルとアルフィ、カタストロフに伝え始めた









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