#12 母性

 もうすぐ映画が公開されるこの本を読みたくて、テスト前にも関わらず図書館に通い詰めている。ほんっとに勉強飽きてきた。

まあそんな愚痴はどうでもいいので本題に入る。どうしても書きたいことがあるのだ。



    ◇ ◇


 大事件、A子に裏切られた!

 もうあいつとは絶交だ!!


 というのはもちろん嘘だが、

おいおいおい、となった事がある。


 執筆中の「白く恋う」での主人公、清水美玲は友達のA子がモデルだ。なので、A子の恋愛に重ねて考えている。わたしは。美玲の彼氏を勝手にA子の元好き(好きだった人)を想像して書いていた。


 この元好きを、B君としよう。私たちと同じ高校に通うB君は、いわゆる草食系男子で、女子と話すことは滅多にない。顔は主張のない塩顔、色白細身の男の子だ。細身と言っても卓球部なので、肩幅は少しだけあったと思う。まあ、最近流行りのガツガツしない系だった。無口ゆえの大人っぽさがA子惹かれる要因だった。


 B君はほんとに草食でA子が話しかけても、ラインしてみてもそっけない態度をとる。A子もグイグイ押せるタイプの女子でもないため、次第に冷めて終わった。


 私的にこの二人、だいぶお似合いだったのになぁと、もったいなく思っていた。でも

しょうがない。終わる時は終わるのだ。

A子に好きな人がいないので、物語ではごく当たり前に彼氏とB君を重ねた。そう、私はA子には新たな好きな人がいないと思っていた。



 し か し 、、


「最近好きぴできたんよねー」


トイレの鏡で前髪を直してた時、唐突に言われた。


おお!?


 

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