無口な彼女は恥ずかしい
神威ありあ
第1話
高校2年の夏俺は転校生としてこの学校にやってきた、「○○県から引っ越してきた東雲莉央です!仲良くしてください!」とテンプレのような挨拶をしたがやはり転校生というのは珍しいらしく朝から休み時間にはずっと質問攻めにあっている、「前住んでたのはどんなとこ?」とか「学校には馴染めそう?」とか「童帝は卒業してるの?」などなど色んな質問をされた、まぁこうなることはあらかた予想はしていたため疲れることは無かった、夏休み明けの影響で授業とかは少なかったのもあって周りの人とはある程度仲良くなれたと思う、だが朝からずっと気になっていることがあった、隣で無言でこちらをチラチラ見ている少女がいることに、朝席を指名された時に雪乃という苗字であることはわかったのだが、話しかけても返事が返ってこなくずっと紙に何かを書いている、今日の授業が終わり放課後になった、俺は帰宅のための準備を終えて席を立とうとした時自分の服を隣の少女に引っ張られた、「えっと…なに?雪乃さん?」そう声をかけると雪乃さんは俺の服から手を離しメモ帳か何かに書いて見せてきた
『雪乃 優希ですよろしくお願いします』と書いてあった、「うん…よろしく…」と戸惑いながらも返事をする、そして雪乃さんはまた紙に書き始める『ごめんなさい、私人と会話するのが苦手なんです』「そうなんだ、大丈夫だよ、今紙を使って話せてるし」震えながら紙を見せる雪乃さんにそう伝える、そうするとまた雪乃さんは紙に書き始める『ありがとうございます』続いて『東雲くんはこと後予定などはありますか?』と紙越しで聞かれる、予定…無いな…当たり前だけど「予定は無いよ」と笑顔で返すと雪乃さんは紙に書いて俺に見せる『それなら少しお話の練習に付き合ってもらっていいですか?』話の練習?よく分からないが「うんいいよ」と答えるそうして紙には『ありがとうございますじゃあ喋りますね』と書かれる。そして雪乃さんはメモ帳をカバンにしまって背をのばし俺の方をしっかり見ながら口を開く…不思議と俺も緊張してゴクリと俺は息を飲む、「…やっぱり無理です、、、」と雪乃さんは声を出した、そしてカバンを持ちかなりの速度で教室から出ていってしまった…「え???」俺の脳内はかなり混乱して呆然としていた、だが数分後とんでもない事になることをこの時の俺は予測していなかった
無口な彼女は恥ずかしい 神威ありあ @ARIA_kamui
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