第7話

一人目の転生者の魂が来た時に、オススメジョブ一覧、前世の閲覧、そして転生

をやろうとしたら、私より先にラビーが転生者をすぐ転生させてしまった


「あ、ごめん。何かやろうとしてた?」


「あ、いえ…まだ慣れてなくて……」

と、失敗してませんと言う雰囲気にするしかない


また、次の転生者と思ったらドラグーに、ラビーに…二人の方が私より手慣れているだろうが、適切なところに転生させてるのか?と疑ってしまう


何かコツはあるのかと思って行動を観察しようにも、魂に指をさしスッと若者が画面をスワイプするような感覚で転生させていた


「あぁこれ?もう癖になっちゃったんだけど、指を向けた瞬間に未練とか、そう言うのがわかるようにしてるのよ」

とドラグーが教えてくれたので、私も見よう見まねで真似してみる


次の転生者は暗黙の了解で、私が担当することになったが

魂の輪郭が現れた時、指をさして集中する。

すると未練、希望、最期が見えた


「できた!……このまま、オススメの転生先でかまいませんか?」


「まって」


ドラグーが「この魂はここに転生させて」と指示をしたので、その指示に従う

転生者を転生させたが、何か問題があったのかとドラグーに聞いたところ

少し渋ったが、何か歯に詰まったような物言いで

「最後まで人生は全うできた方がいいでしょ?」といった

確かにそうだが、転生先を別にした理由の答えにはなっていない


その様子をザクルスキーも見ていたが、いくつものある世界の映像の一つに危険信号が表示された


「そろそろか…」

とザクルスキーは呟くその視線の先を私は追う。


「今度は穏便だといいけどねー」とラビーが言う

一体何がくるというのか…私にはさっぱりわからない


するとドラグーが言葉に重みを込めた声で

「リヴェルー…覚悟してほしいわ。私たちは繁栄を願うけれども、必ずしもそれはどの世界も共通認識ではないことがあるのよ。そして私たちは転生を自分の判断で決めなきゃいけなきゃいけない時があるの」

覚悟……?なんのことだろう…


「きたな」

とザクルスキーがつぶやいたと同時に私の方にも「紛争による死者多数」と表示された

紛争によって死者の増加か…確かに唐突な死は未練がある、転生者が多そうだと思ったが、ドラグーが声たからかに

「デスマーチがくるわよ!!」

デスマーチ……?!やっぱりこれは繁忙期…!しっかり対応しなきゃ…と身構えた



が、魂が1、2、3…6、10、20?!輪郭が一斉に空間に出現した

ラビー、ドラグー、ザクルスキーは手際よく指を向け転生をさばいていく


「リヴェルー!私たちが転生先は指示するから、それに従ってちょうだい!」

とラビーの声に「はい!」と答えながら三人が処理しきれなかった転生者の情報を読み取り、転生させていく。


そして五人目以降から、同じ種族が転生させられていることに違和感を覚える

決まった種族の集団転生…紛争であってもがあるわけがないと

私の脳裏によぎるのは第二次世界大戦のナチスドイツのユダヤ人迫害…まさかそれと同じことが起こっているのだろうか?


「次!転生先を変えるぞ!」

とザクルスキーが叫ぶ

私の処理が遅くても、40人超えてるが3人はその倍を転生させてる、だがまだまだ転生者が途絶える気配がない


三人はデスマーチの事情は知っているだろうが、この答えを私が知るのは転生者全て転生させた後だった

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