第4話
「さぁリヴェルー神。君を迎え入れると共に、顔合わせを兼ねよた集会への入り口だ」
とハディーが入り口へ促す仕草をする
「はい…あの、ここの管理は」
「この世界のことかい?それなら私の付き人が代行するよ。」
その言葉と共に黒いフードをのてるてる坊主のような人影が後ろに現れた
流石にこの姿は……と、ハディーにお願いしてリヴェルー神に似たような姿に変えてもらった上で、私は神の集会場へのゲートをくぐった
ゲートの先には広場に出て、周囲は雲と空が広がり天高く、点々とある雲がそれぞれの神の席のように配置され、そこには気に入らなさそうな顔、見定めるような顔、物珍しさに見る顔。
リヴェルー神が新人に変わったと言う話は神にすぐ伝わるようで
ざわつく声には「あれが新しいリヴェルー神か」「見慣れぬ姿をしているがどこからきたんだ」「長い間変わってなかったのに珍しいな」と耳に入ってくる
「皆のもの!静粛に!これよりリヴェルー神の着任を知らせる!」
と、ハディーが張り上げた声を出すと、空席だと思われた雲の所に神が現れた
しんと耳鳴りが聞こえる静けさに包まれた時に私の着任式、研修の配属先会議といういかにも人間じみた会が開かれるのであった
ハディーは神たちを束ねるえらい神であり、ここにいる私とハディーを含めた5人は、お互いに世界がにかよったバランス。つまり私やハディーが干渉しても差し支えない世界の神々なのだ(と脳内ではリヴェルーの置き土産がそう教えてくれる)
「ハディーさーん。どぉして下積みで苦労しないでホイホイ神になれたんですかー?アタシの苦労ってなんっすかね?」
と、第一声を言ったのは私と正反対の見た目をしている神アンズー。天使のような格好をして赤いロングヘアーが美しい天使の羽が生えた女性の姿をしている。
「アンズー、口を慎め。君の努力は報われて今この場にいる事が証拠じゃないか?気にいらないのなら君が新しいリヴェルー神を育て上げるかい?」
軽口を叩くようにアンズー神に声をかけたのはイスリィ神。見た目は鼻と耳がとんがり、一目で人と違うのがわかる。
それを黙って見つめるのがザクルスキー神。顔は人間、ではなく赤い皮膚を持つライオンで、コウモリの羽が背中から生えている。
辺りを見ると、私たちが居る所を境に他の神々は少し距離を置いている。いわゆる「関係ないから境界線が引いてある」状態だ。
そして私は「記録と周りは知っているけど」駆り出された猫の状態であって、どういう関係なのかを探り探り。
「さて、リヴェルー神の着任を期に研修を決めようと思う。アンズー神はまだ着任して若いので、外させていただく」
と、ハディー神が進行役を務める
「俺はパスー。しばらく研修をやっていないザクルスキーが適任だと思うぜ。だが、そういう時俺もどっこいどっこいだがなー」
とさりげなくイスリィ神はザクルスキーに振る。その答えにただ顔を合わせるだけで、意義を唱えない。
「この沈黙はザクルスキー神を、リヴェルーの研修先とすることに合意ととる。いいか?」とハディー神がいうと、あっさり決まった。
初めて私は、束縛から解放されたかのような気持ちでザクルスキーの元へ行き「よろしくお願いします」と挨拶をした。
低くぐぐもったような声で「あぁ、こちらこそよろしく」とザクルスキー神が答えた
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