第3話

二人目の転生者を見送った私はほっと胸を撫で下ろした


「転生者のペースが早いな」


とハディーがつぶやいたように聞こえたが、すぐに私の方に向き

「君……老婆心がすぎるよ!ここはカウンセラーなんかと思わないほうがいい!君は今はリヴェルーになりたてだから、確認の復唱するかい?」


とまくしたてるように、私に言ってきた

「あっ…えっと…転生する人間は、後悔や未練があるほど実体化し、生前の記憶を保持したまま転生する」


「その通り!」


ハディーは腕を組み始める

「自動的にここの箱庭は転生者の望むように、そして我々は世界に直接手も出せない!さっきのように丁寧にしすぎると、自分が追い込まれるぞ!」


その説教の続く中ピリリリリリリリとけたたましい、スマートフォンの音が鳴り響いた。

慌てて私が取り出した画面にはリヴェルーと名前表示されていた

「リヴェルー…から」とハディーを見て、うなづいたのを確認して電話に出た

「はい、こちら現リヴェルーです。」というと


「あら、私の声はそちらに届くのね?ちゃんと繋がってよかったわぁ〜。しばらく私からの問いかけには無反応だったものぉー」


そのリヴェルーの声に対し、ハディーは

「リヴェルー、君が元神ならわかってるだろう…こっちの世界と、君の転生先の時間の進み方は違うんだ。今1人転生させたばかりだから、時間を置かせてはくれないか?」


「あら!ハディーがやったのかしら…いや、私の任命した神が黙ってるわけないわよね。頼んだわよ、ハディー。そして、リヴェルー…心配いらないわ。あなたが思うようにやりなさい。それじゃ、私は新しい世界での冒険をエンジョイするわ!またね!」


とブツっと一方的にきれた

んんっ!っていう咳払いと共にハディーが

「リヴェルーよ。君の管理する箱庭の世界に関して説明するついでに、我々の神の集いに顔出しして、おらおうか。」

と、私の空間に異次元へと繋がる空間が開かれた


集いっていうとリヴェルー以外に神がいるってことだよな…

と、当たり前の考えが過ぎる

私の今いるここは、再起の箱庭

心残りがある人がくる世界である

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