7話
今日はボス討伐本番、須藤さんと一緒にダンジョンに向かいながら話していた。
「いよいよですね。」
「ああ。……気を緩めるなよ。」
「わかっています。何回も聞きました。ダンジョンボスは別物。通常の個体には無い能力がある場合があるし、なくても身体能力が上がっている。それはダンジョンコアから1番力を得ているから。ですよね?」
「……わかっているならいい。あと威圧がある。恐怖に飲み込まれるなよ。」
ダンジョンボス部屋前。最後の準備に耐性塗料を防具に塗って、冷却ドリンクを飲んだ。
「突入!!!」
指揮の人が合図を出してボス部屋に僕たちは流れこんだ。そこにいたのは50階ほどもある大きな大きな巨人だった。普通の巨人が3メートルくらい、ラージで15メートル以上。ダンジョンボスだからといって大きすぎないか。本当に倒せるのか……?
「ぼさっとするな!!」
須藤さんが叱咤した。僕は恐怖に飲まれていることに気がついた。
「すみません!」
その後も何回か威圧されたがなんとか飲み込まれなかった。誰も死ぬことなく討伐された。
ベースキャンプで飲みながら須藤さんに今日のことを言った。
「僕何度も恐怖にかられました。僕はこの先通じるんですか……?」
「先に進みたいなら乗り越えるしかない。探索者を辞めたいなら辞めればいい。中にはボス討伐には参加しないパーティもいる。お前はどうしたい?」
「僕は…、僕は……、前に進みたい。進みたいです!」
「そうか。」
「どうしたら耐えられますか?」
「ステータスにある精神を高める。それかスキル鋼の精神だ。鋼の精神が1番いいが、かなり手に入りにくい。」
「この先鍛錬を多めにしていいですか?」
「いいぞ。」
僕は力はもちろん、心を鍛えることを決意した。
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