4話

 作戦会議当日、僕は須藤さんと会議室前に来た。

「いいか佐藤。お前は基本黙って俺のそばにいるんだ。この会議で重要なのはダンジョンボスをどう討伐するか、ということだ。それが終わって討伐メンバーが会議室を出たらお前らがどこにいるかが話し合う。今日は初めてだから俺もいるがあまり関わらない、いいな?」

「はい。」

「じゃあ入るぞ。」



 ダンジョンボスが弱くて討伐数が多い奴であっさり決まったため、今は僕たちの配置を決めている。司会は協会職員。

「50〜60層で狩れる人は?………そこの3パーティですね。あなたたちで配置を決めて私に報告をしてください。」

なんか思っているのと違った。もっといい場所を取るために怒鳴りあっているものと思っていたけど。

「須藤さんこういうものですか?」

「今のは深層だからできる奴は少ないからな。競争するのは狩れるパーティが多い層だな。お前は初めてだから潜れる層より上がいい。」

と話していると40層まで終わっていた。

「はい。次は30〜40層は?……4パーティ。20〜30層は?……7パーティ、3パーティ減らしてください。」

そう言うと希望するパーティの人たちが怒鳴りはじめた。前回はお前らだったろとか、お前らは少ないし弱いから譲れとかそんな言葉が飛び交っている。あ、喧嘩をはじめて追い出された。

「はい、3パーティになりましたね。ここからは1〜20までは残ったパーティで。討伐開始は1週間後です。それまでにやることやってください。以上。」

会議が終わった。

「武器や防具の修繕、道具の補充は早めにやれよ。優先権があるとはいえ人数は多い。」

「はい、ありがとうございます。ではさよなら。」

「おう。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る