2話
僕は探索者協会のCランク探索者になるための講習を受けている。内容はダンジョンボスとこれからのランクの上げ方についてだった。ダンジョンコアは強い力を持っている異常物質であって、高ランクの異常物質がほとんどである。また低ランクのものもあるけど強力で癖が少ない。極端なことをいえば一般でも世界と同レベルのものもあるかもしれない。高ランク探索者は強力な異常物質を使っているなとは思っていたけどそういうことか。ランクはダンジョンボスの討伐により上がり、数と質に左右される。
講習が終わりダンジョン20層に来ている。僕はカードを取り出して開封と念じた。すると、
「キュ」
「グギャギャ」
「カタ…」
兎とゴブリンとスケルトンが出てきた。これが従魔スキルで従魔をカードにすることができ、出すことができる。ステータスは見れないけどレベル17くらいある気がする。名前は兎はぴょん吉、ゴブリンはゴブ太郎、スケルトンはホネ吉。役割は斥候、魔法使い、剣士。従魔を手に入れてから僕と同じ強さになるまで半年近く育てている。だから今日も従魔のレベル上げ。
須藤さんとは潜っているダンジョンは違うが月2回くらい一緒に飲んでいる。
「おい佐藤、お前何層まで潜れる?」
「う〜ん…頑張って30層付近ですかね?急にどうしたんですか?」
「近いうちにダンジョンボスを討伐するんだが討伐メンバーはメインのパーティに、その推薦者が入る。ボス討伐は育成の一環で邪魔にならない程度に入れるんだが、俺は1人推薦できることになったからお前が基準を満たしていたら討伐メンバーに入れようかと思ってな。」
「ちなみに基準は?」
「ソロだと40層、パーティ以降は50層以上だ。」
「従魔の育成があるので1年くらいかかりますね。」
「従魔を使うなら準パーティ扱いで45層からだ。それにパーティはソロに比べて負担は少ないから半年くらいだと思うぞ。」
「それでも半年かー。」
まだまだ長いな。差はなかなか縮まないなぁ。
「ボス討伐に参加できなくても道中のつゆ払いがあるからそれでもいいなら協会に頼むが?」
「……、お願いします。」
「そうか。お前も協会に報告しろよ。会議などがあるからな。」
そう言って今日は解散した。明日から準備だ。
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