第6話
「これからダンジョンボスを討伐する!!!」
「うおぉぉ!!」
「がんばれぇー!!」
「健闘を祈る!!」
今日は僕があれからしばらく通っていたEランクダンジョンのダンジョンボスを討伐し、ダンジョンを消滅させる日だ。今更だがダンジョンのランクを説明していなかった。ダンジョンのランクはそのランクから入っていいという決め方だ。そしてダンジョンボスを討伐するにはCランク探索者からだ。どのダンジョンボスも最低Cランク上位の強さだからだ。で、今討伐宣言をしたのは有名なAランク探索者の「スライム殺し」神崎実(かんざき みのる)だ。由来はスライム系特化の流派スキルを使うからで、ここのダンジョンボスはスライム系最高位に限りなく近い高位モンスター、ミスリルスライム。並のAランク探索者ではダメージを与える事ができないから協会が呼んだ。僕は見送るだけだ。でもいつかは…。
今日4匹目のスライムが粒子に変わる。その時頭の中でファンファーレが鳴った。僕は慌ててステータスを見ると、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前:佐藤 大地
レベル2
HP 15/15
MP 17/19
力 8
速さ 10
持久 8
防御 3
精神 9
スキル
アクティブ:算術レベル2、暗記レベル2、疾走レベル1
パッシブ:鍛錬(速)レベル1、鍛錬(力)レベル1
称号:日本国民、Eランク探索者
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「やったぁ!!」
レベルが上がった。毎日スライムを倒して2週間、やっと上がった。嬉しくてベースキャンプにいる顔馴染みの探索者に言ったら、
「そんなもんだろ。」
と言われた。
「え、2週間かかったんですよ?!」
「あー、説明してやるよ。お前何を何匹倒したんだよ。」
「ノーマルスライムをえっと、50匹くらい。」
「ノーマルスライムは最下位のモンスターだ。だから得る経験値は凄く少ない。そしてゲームみたいにどんなモンスターでも経験値を必ず1得るわけじゃない、1得る中には0.〜ぐらいしか得られないのもいる。でレベル1から2に上がるのにおよそ15あたりいる。お前が倒したなかに1のは少なかったから2週間かかったと思われる。わかったか?」
「はい……。」
強くなるにはまだまだ時間がかかるなあ…。
「落ち込むな、そんなものだろって言っただろ。キャリーしてないやつの最初なんてそんなものだ。」
「………。」
「金があったり、ギルドに入ってるやつだけだ最初苦労しないのは。それにこっちは素人から始めるのが多い、急に高レベルになってもランクの高いモンスターは倒せないからな。身の丈にあった方法がいい。」
「……アドバイスありがとうございました。コツコツ頑張ります。」
「おう。」
落ち込んではいられない。一歩ずつ前へ進まないと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます