第3話 ver1.1

 扉を開けると机と椅子があり学校の教室のような部屋で誰もいなかった。

「僕以外誰もいない。」

でも少し考えれば当然だ。探索者になるには18歳にならないといけないし、講習は毎日やっているから誕生日を迎えたらすぐに受けられるし、でもいいじゃないか人がいてその人とパーティー組んで一緒に探索するとか望んで。

 開始時間になった時講師の人がきた。

「これから講習を始める。終わりに確認テストを行うが真面目に聞けば余裕だからな。それに安全のための講習だからしっかりやるように。」

「はい。」

毎年死者や重傷を負って引退する人は多い。町でもたまに見かけるが僕は探索者になる。あのダンジョンに潜るために。

最初は受付で言われた事を軽く確認した。

「次にスキルについて説明する。」

ついに来た。超常の力、スキル。テレビでダンジョン探索している探索者の戦闘を見た時いつか僕もと思った。

「受付で白い玉を貰ったな。それはスキル発現玉という異常物質だ。それの効果は使用者の経験をスキルに昇華し発現させるものだ。使用すると念じるとステータスみたいなボードが現れる。これを習得リストと呼ばれている。試しに1個使ってみろ。やりながら説明する。」

そして僕はスキル発現玉を手に取り、

(使用する)

と念じた。すると、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー<算術><暗記><疾走><鍛錬(力)><鍛錬(速)>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「何が出た?」

「算術と暗記、疾走、鍛錬(力)、鍛錬(速)です。」

「算術と暗記は高校に通っていたら出る。疾走は走りこむこと、鍛錬(速)はその過程で出る。鍛錬(力)は筋トレすれば出る。これらは基本みんな持っていると思っていい。」

でも思ったより少ないな。鍛錬(持久)とかもあると思ったけど。

「鍛錬(持久)はないんですか。」

「あるぞ。最低でも1時間ずっと走ったりしたりするのが取りやすい。次にどれか欲しいものを取れ、欲しいスキル名を強く念じるといい。成功すると玉は光の粒子になる。」

僕は

(鍛錬(速)が欲しい)

と念じた。ピコンという音が聞こえて、白い玉は粒子になった。

「よし、ステータスは見れるか?鑑定していいならこちらで見るぞ。」

「見れません。お願いします。」

「わかった。…鍛錬(速)があるぞ合っているか?」

「合っています。…もうステータスはあるんですか?」

「ステータスの恩恵を受けていないから出すことができないが、ステータスは全てに宿っていてお前にもある。残りは後で使えよ。次にスキルの階梯についてだ。スキルにはレベルがあり1〜100まである。レベル1で止まるのが第1階梯、レベル10で止まるのが第2階梯、レベル50で止まるののが第3階梯、レベル100が第4階梯で最上位だ。第3階梯がいくつかあればCランクになれる資格を持つ、第4階梯が1つでBランクになれる資格を持つが目安だからな。止まったらレベルのの横に(待機)と出て、進化か複合を選べて階梯が上がる。レベル100は横に(limit)が出てそれ以上上がることはない。後スキルの習得数に上限は無い。ここまでで質問は?」

「……、ありません。」

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