第408話 週末の出来事

 金曜日、いつものように家を出て、いつもの電車に乗り込んだ。ちょっと遅れて電車は動き出したが、2つ先の駅で止まって動かなくなった。

 

 アナウンスが入り、先に隣の電車が出ると言う。ぞろぞろと隣の電車に乗り換える人たち。私も隣の電車に乗り換えようと思ったが、当然のように隣の電車は混雑している。

 

 まずは派遣元に電話すると、遅れるのは連絡しておくのでもうしばらくそのまま待機して下さいと指示をされたので、最初に乗っていたガラガラの電車に乗り込んで座って電車が動くのを待った。

 

 幸い、図書館で借りた本があったので、のんびり読書をしながら電車が動き出すのを待つ。9時過ぎには動き出すとアナウンスがあったのに9時半を過ぎ、10時過ぎてもぴくりとも動かない。すでに持ってきた本も終わりに近づいていた。

 

 派遣元から電話が掛かってきて、これから迎えに行くから駅の外に出ておいてくれと言われ、電車を降りて駅から出た。すぐに迎えが来て車で会社まで送ってもらい、トータル1時間45分遅れて会社に到着した。

 

 交通機関の遅れで遅刻した場合、派遣先には実際に働いた分しか請求できないが、派遣元が遅延の分は保証してくれる。私としてはいつも通りに時給が発生するので特に問題はない。読書出来た分むしろプラスである。

 

 土曜日は朝から雨が降っていたが、予約していたので歯医者に行ってきた。銀歯が外れたので付けて貰おうと思ったら、土台の歯がもうボロボロなので付けられないと言う。やけにあっさり外れたと思ったら、土台が駄目になってたんだね。

 

 帰宅後、少しでも執筆を進めようと書き始めるが、長期間放置していた作品なのでなかなか思うように進まず、三千文字くらいしか書けなかった。それでも前進したので良しとしよう。

 

 そして日曜日、平日と同じ早朝5時に起床し、張り切って執筆を進める。しかし昼から末弟家族がやって来て、末弟家族が帰った後、長弟もやって来た。そんな合間に1つエッセイを書いて投稿したりしたが、小説の方はほとんど進まなかった。

 

 まだ自分の執筆スタイルが確立していないので、色んなやり方を試している真っ最中である。今やっているのは、自分の書きたいシーンだけ書いていくという手法である。頭から順番に書かず、クライマックスから書いたり、血沸き肉躍るバトルシーンから書いたりする事で後でそれらを繋げるという手法だ。

 

 このやり方は割とお勧めしている人が多いので、試しに今回はその手法で執筆を進めている。このやり方のメリットは熱量の高い状態で書きたいシーンを書けるという事である。クライマックスを書きたいのに冒頭から順番に書いていくと、クライマックスを書く頃には書きたかった頃の熱量は下がってしまっている。書きたいと思った場面から書けばトータル的に熱量の高い作品に仕上がるという寸法である。

 

 そんな慣れないやり方で書いていたら、物語が破綻してしまった……。時系列が捻じれてしまったのである。どこをどう直せば修復できるか今のところ目途は立っていない。確実に大幅な加筆修正が必要になるだろう。

 

 しかし、20000文字超えたくらいの今、破綻に気付いたのは不幸中の幸いである。書き終えた後に気が付いていたらきっと絶望していた事だろう。下手したら、そのまま気付かずに投稿していたかもしれない。

 

 とにかくこの物語は、書きたいシーンから書いて後でブリッジ部分を書くというやり方で書こうと思っている。その次もこの書き方を採用するかどうかは今回の出来にかかっている。

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