第401話 掃き溜めに鶴

 火曜日から別の勤務先で4日間仕事をしてきた。割と綺麗なオフィスで快適に仕事をしてきたのだが、やはり通勤がネックだった。

 

 普段と違って途中で乗り換えなければいけないのだ。乗り換えの電車も数分待たなきゃいけないし、降車する駅のひとつ前で数分停車するのでトータルすると通勤時間が大幅に増加してしまうのである。

 

 しかし、月曜日からはこれまでの職場に出社する事になっている。3月いっぱい休みと言われていたのに、蓋を開けてみれば1週間くらいしか休んでいない。なんだか肩透かしを食らったような感じである。

 

 さて、今日は姪っ子から第一志望の大学に合格したという知らせが来た。知らせてきたのは父親である私の弟なのだが、すぐに姪っ子のラインにメッセージを送っておいた。これで受験した大学は全て合格したという事になる。

 

 毎日頑張って勉強していたのは知っているので、何となくさらば青春の光の金メダルのコントのような気持ちになっていないか心配である。

 

 それにしても大阪大学かぁ……。まさか自分の姪っ子がそんな日本で3本の指に入る大学に合格するとは夢にも思わなかった。環境って大事だなとつくづく思うわ。その意味で、ちゃんと環境を作ってやれた弟は偉いと思うよ。

 

 毒親父なんて塾にもろくに通わさず、現役で国立しかいかさんとか狂った事を言ってたからな。姪っ子はもちろん頑張ったのだが、頑張れる環境をいかにして作るかと言うのも大事な親の務めだよな。

 

 うーむ、伯父としてはいくら包めば良いんだろう? あまりやりすぎるのも良くないだろうからせいぜい5万円くらいかな? ただ、祖父母である毒親父たちが5万円しか包まんと言っていたから、そうなるともう一段低くしなきゃいけないのかな? 3万円? まぁその辺りは叔父である末弟とも相談してみよう。

 

 あの手に乗るくらい小っちゃかった姪っ子が大学進学か……。なぜか懐いてくれていたが、随分遠くへ行ってしまった気がするなぁ。

 

 でも、それが残念とか寂しいとかいうよりも、目出度いとか嬉しい気持ちの方が大きいんだよね。大阪に行ったら今まで以上にうちに遊びに来る事はなくなるだろうけど、自分の夢に向かってどんどん突き進んでいってほしい。私も草葉の陰から(違う!)応援したいと思う。

 

 目出度い目出度いと昼間っからハイボール飲んでいたどうしようもない伯父だが、私は私に出来る事を頑張るしかない。いつの日か、姪っ子にも誇れるような作品を書いてみたいものである。

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