第33話 セガサミーフェニックス その2
前回に続き、セガサミーフェニックスを語ろうと思う。
Mリーグは藤田晋がチェアマンとなって始めた麻雀プロ団体の枠組みを超えたリーグ戦で、八つの企業が麻雀プロをドラフトで指名してチームを作り、一年間を通してリーグ戦を行っている。
続いては、ネコ……ではなく、最高位戦日本プロ麻雀協会所属の茅森早香である。茅森の通り名は天才過ぎるオンナ雀士と言う。あだ名はさや姉ω、このωは茅森の口元が麻雀を打っている時にωになる事から付けられている。
Youtubeでさやチャンネルωを開設し、生配信で子育て世代の女流プロ仲間を集めて酒盛りをしながらMリーグなどを観たり、近藤誠一を呼んで酒盛りをしたりする。私も初期の頃は観ていたが、スパチャが飛んでくるとみんなで歌いながら踊るなど、緩い雰囲気がとてもアットホームで楽しいチャンネルだった。
雀風は高打点派で、「一日一ハネ」を合言葉に打っている。ちなみにハネというのはハネマンを指し、子で一万二千点、親で一万八千点という大物手である。
天才ならではの浮き沈みの激しい麻雀で、エースの魚谷に比べると大雑把なイメージが拭いきれない。それでもここぞという時には頼りになる存在で、姐御肌なキャラでチームに欠かせない存在となっている。
MリーグではママさんMリーガーが数人いるが、茅森もその一人である。子持ちの女性が活躍する事によって子育て世代の希望となれるのもMリーグの良いところである。老若男女を問わず、同じ卓で競い合える競技というのはそんなに沢山は無いだろう。麻雀はその希少な競技の一つである。脂の乗り切った中年男性をコテンパンにやっつける茅森の雄姿をぜひともご覧頂きたい。
続いては日本プロ麻雀連盟所属の東城りおについて語ろう。通り名はミスパーフェクト。一度結婚したが後に離婚。今でもミスパーフェクトで問題は無い。
和久津晶に代わって昨年ドラフト指名を受けた東城は、思い切りの良い男前な麻雀を打つ。見た目の美しさとインタビューでの受け答えのギャップが、柴崎コウを髣髴させる。悪く言えば「喋らなければイイ女」である。
Mリーグは話題性も必要な要素である。何しろ麻雀を知らない人たちを取り込みたいというのがMリーグの肝でもあるのだ。その意味で東城は前年度ビジュアルでも話題を提供してくれた。出場のたびに変わる髪の毛の色やヘアスタイルはそれまで一強だった白鳥翔をあっさりと飛び越えて行った。
東城がドラフト指名された時、フェニックスサポーターの中には落胆の声も多かったと聞く。A1リーガーを切り、Eリーガーを入れたのだからガチファンにしてみれば優勝する気はないのかと思ったのだろう。
結局、顔かよという声も聞かれたようだが、これに関してはある程度仕方ないと言わざるを得ない。Mリーグはガチの舞台ではあるのだが、それ以上にエンターテイメントなのである。強ければ良いというものではないのだ。チームカラーに合う人、華のある人が優先されるのである。爺さん四人が打ってる図を想像して欲しい。ガチの麻雀ファン以外でそんなの観たいって人は少ないのだ。
レギュレーションで各チーム必ず一名以上女性プロを入れる事を義務付けられている時点である程度察しろよ。その意味で東城はフェニックスの顔だろ。
実力不足と言われたが初年度はプラスだった。ドラフト指名された時は炎上したらしいが、現在のところ東城に対する批判は見当たらない。
最後に、二年で契約満了となってしまった和久津晶について語ろう。和久津は日本プロ麻雀連盟所属の麻雀プロで、超攻撃型麻雀アマゾネスという通り名を持つ。自団体のリーグ戦では最高峰のA1リーグに昇級した事もある。これがどの程度凄いのかというと、連盟の女子プロでA1リーグに昇級したのは浦田和子、和久津晶、黒沢咲しかいないのである。
見た目の派手さも相まって、フェニックスに新しい風を吹き込んだ和久津だったが、Mリーグでは全く実力を出せず、二シーズンともマイナスで終わっている。結果が全てとはいえ、レギュレーションで入れ替えになるタイミングでもないのにクビになったのは監督交代が影響していると言われる。憶測なのでここでは語らないでおこう。
サガフロンティアの金獅子姫のような風貌で、日焼けサロンに通ってまで褐色の肌の維持に努めている。セガサミーフェニックスのトップインタビューの時、め組のひとポーズを導入したのも和久津晶である。退団後もアパレルとか色々手広く頑張っているようだ。持ち前の明るさでこれからも頑張って欲しい。
魚谷も準優勝は要りません! と宣言しているように、今年は優勝目指して頑張っている。敗退、二位、敗退、二位と来ているので不安は残るが、近藤が復活すれば期待は出来るかもしれない。
私は基本的に箱推しなので特定のチームは応援していない。こうしてチーム紹介などをして興味を持ってもらい、Mリーグがもっと認知されれば良いなと思う。
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