第18話 またもやお門違いな話
ピクシブの規約が改定され、十二月十五日からファンボックス、ブース、リクエストなどの決済を伴う取引に適用されるらしい。それによって一部のユーザーに激震が走っているようである。
規約を読む限り、どうやら小説に関しては禁止商品にはなりそうにない。ただ、要修正商品に該当する可能性はありそうだ。
規約には「要修正商品は付属するデータと表現内容により総合的に判断されます」とある。
表現内容の具体例としては
・児童に対する性的搾取及び性的虐待
・近親相姦
・獣姦
・レイプ(同意の無い性的行為)
・人または身体の非合法的な切断
・その他当社が不適切であると判断する表現
が挙げられている。
ふむ、ピクシブで投稿するだけなら規制の対象にはならないようだが、該当するような作品を書いているのでちょっと不安は残る。
どちらにしても改定されてからでないと何とも言えないね。根こそぎ要修正商品として取り締まるのか、今までとあまり変わらないのか……。プロフィール欄にまでケチつけるような事が書いてあるし、一体どうなるんだろう。
それにしても今回の改訂によって、これらに該当する作品はピクシブ以外の販売方法で取引されるようになるだろう。そうなるとピクシブからそれだけの売り上げが別のプラットフォームに大移動するという事である。
おそらく売り上げにも影響すると思うが、そうしてでもコンプライアンスを遵守しようという決断に至ったのはなかなか見所がある(どっから目線なんだ?)。
あちらで投稿している小説もたいぶ読んでもらえるようになってきたのでもう少し頑張ってみようかなと思っていた矢先の規約の改定である。
今のまま投稿しているだけなら問題ないのだが、少なくとも問題になるような作品を投稿していたんだなという事だけは理解できた。
ただ、小説を書く身としては、創作の世界ぐらい多少のタブーは目を瞑ってもらいたいという気持ちも少なからずある。悪い事は悪い、それはもちろん分かっている。しかし、この世は臭い物に蓋をしておけば良いという生易しい場所ではない。どこかに空気口のようなはけ口が必要なのである。
現実社会ですれば犯罪だと認識していても、その欲求を満たしてくれる何かが存在しなければ、追い詰められた人間が罪を犯す事も有り得る。漫画や小説で、本来なら認められないような世界を表現する事によって、読んだ人の抑圧された欲求を満たしてあげる事が出来れば、犯罪の抑止に繋がるのではないか?
じゃあ、人殺しのビデオを映して販売しても良いのか? と言われるとそれは全く違う。サルとは話をしたくないよ。
それに匹敵する行為は少年、少女の性的な動画を実写で販売する事である。小説や漫画とは全く意味合いが違ってくる。
どこで規制すべきかを考えた場合、被害者がいるかどうかで判断すべきなんじゃないだろうか? 先ほどの例で言えば、人を殺してビデオに映して販売した場合、明らかに被害者が存在している。少年、少女の裸を撮影した動画にしても、本人の意思とは関係なく保護されるべき児童が実際の被害者である。
ところが、創作の世界で何人殺そうが、少年、少女が性的搾取を行われたとしても、実害はゼロなのである。
一人称独白形式で「私は少年を誘拐し、首を絞めて殺した」と書いたとしよう。それが事実なら当然犯罪である。しかし、エンターテイメントとしての作品であれば犯罪にはならない。当たり前だ、それが犯罪だとしたら創作なんて出来ない。
子どもが見たらマネをする、子どもは判断が未熟だから悪い見本は無い方が良いと言う意見もある。申し訳ないがそれは子どもの教育の問題であって、その程度の判断が出来ない子どもに育てた親に責任がある。何のためのR指定なのか?
子どもがこんな犯罪を犯したのは漫画やTVのせいですなんて、親なら絶対に言うな! そういう意見をマスコミは真摯に受け止めるな! 鼻で笑ってやれ。
うーむ、どうやら筆が滑ったようだ。そろそろ止めておかないとどんどんエスカレートしそうなのでこの辺で止めておこう。
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