　幼少期、私はくじ運がとても良かった気がする。勝手に思い込んでいただけで錯覚に過ぎなかったのかもしれないが、実はそれでも良いらしい。

　どこかの大学での研究で運が良いと思っている人のグループと運が悪いと思っている人のグループに分けて同じくじ引きをさせたところ、ほとんど結果は変わらなかったらしい。だとすれば、運が良いと思って生きた方が人生が楽しいに決まっている。

　そこで私は再び自分はくじ運が良いと思いこむ事に決めた。そう決めたからと言って宝くじが当たったり、競馬が当たったり、パチンコで大連チャンしたりする訳ではない。

　それでも運が悪いと思って生活するのと運が良いと思って生活するのでは起る事象は同じでも受け取る情報は全く違ってくる。

　何でもかんでもポジティブに考えれば上手くいくとは言えないが、ネガティブの塊よりは活路が開けるのは間違いないだろう。窮地に追い込まれた時も、何とかなると楽観的に考えて最善を尽くす人間と、もう駄目だと思い詰めて座して死を待つ人間と、どちらが助かる可能性が高いだろうか？

　くじ運といえば、かなり前から懸賞ランドというアプリを使っている。豪華な賞品は沢山あるが、当然そういう人気の賞品は当たりにくい。しかし、それらの賞品をただ眺めているだけでもわくわくしてくる。

　それとは別にアプリ内のルーレットなどで手に入るコインを三千円分集めるとアマゾンギフトカードに換金できる。詐欺アプリと呼ばれる胡散臭いアプリだと、換金しようと思ったらトンズラされたりって事があるようだが、私はすでに一度換金した事があるので大丈夫だ。まぁこれはオマケみたいな物で当たりとは言えないが……。

　アプリと連動しているミニゲームをして宝石を手に入れ、それを使って賞品の抽選にチャレンジできる。集めた宝石はいくらでも投入可能で、ガチでやっている人はもの凄い数の宝石を使っていると思われる。

　当然の事だがこのアプリは完全無料である。その代わり広告は山ほど見なければならない。無料なんだからそれは受け入れるしかないだろう。ゲームの途中でも平気で広告が入るのでかなり鬱陶しい時もある。

　飽きて止めようと思った頃、狙ったように楽天ポイントギフトカード千五百円分が当たった。それでまた奮起して半年ぐらい頑張ったのだが、やはり飽きてきてフェイドアウトしようとしたら今度はマックカード五百円分が当選した。

　額は少ないが当たりは当たりである。一切当たらない人もいるので贅沢は言えない。もちろん賞品もちゃんと届いた。

　YouTubeで色んな詐欺アプリをプレイしては警鐘を鳴らしている動画があって、このアプリも実際に使って感想を言っていた。結論は「バイトした方が早い」という物だった。いや、それはそうだろう。バイトより効率良いよって事になったら、誰がバイトなんてするだろうか？　隙間時間で遊んで、ワンチャン何か当たるかもよって程度のアプリなのだから多くを求めてはいけない。

　完全無料を謳っているが当然通信料は掛かる。広告だけでもかなりの通信量だと思うので、Ｗｉ-Ｆｉの無い人はそこだけ気をつけて頂きたい。