第5話 ダラダラ淫ら

新しくイロナが仲間に加わり

旅を続ける三人。

たった数日で流暢に言葉を話すまで至った

イロナは、エルゼのように

シイナに話しかけては エルゼと仲良く話したりしている。


エルゼ「イロナはどうして水浴びしてたの?」


イロナ「うーんとー?なんでだろう?

常に綺麗でいなきゃなって自然と思うの。」


「だから私あの湖を見つけてから

一度も歩いてなくて。」


エルゼ「え!?あんなに綺麗な湖を見つけるの

大変だけど良かったの?」



イロナ「全然大丈夫。二人と旅が出来て、

凄く嬉しいし、きっと歩いて入ればまた、湖

の一つくらいは見つかるんじゃない?」


「旅は気楽に楽しく行きましょう!」


イロナの加わった旅は、二人に大きな

影響をもたらした。昼も夜も、会話と言う

音の世界を作りだし

音と共に流れてくる笑顔はカラカラと、

砂漠を潤す雫のように

互いの気持ちを癒し続ける。



イロナ「どうしたの?一緒に旅してから

私ばかり見てない?」


それはある日の砂漠の夜、



シイナ「……イロナ…気になる、」



イロナ「私が気になる?」



エルゼ「何なに?イロナがどうしたの?」



イロナ「シイナがね、私が気になるって。」



エルゼ「気になる?シイナは何が

気になってるの?」


エルゼの問いに、首を横に振り、

上を向いて指を差すシイナ、



イロナ「あの小さな白い粒?」


エルゼ「光ってるお星さまがイロナと

関係あるの?」



シイナ「イロナ、エルゼ」


二人を両手で指差しその指は宇宙ソラへと

向けられる。


シイナ「クウレ、ルイーゼ」


その場にいないクウレやルイーゼの名前も

呼び二人はさらに不思議そうにする。



エルゼ「私とイロナ、クウレやルイーゼが

お星さま?う〜ーんごめんシイナ、

シイナの伝えたい意図がわからなくて。」



イロナ「シイナがたくさん言葉を覚えたら

また話して貰いましょう。」



エルゼ「そうだね、シイナまた今度 私達に

教えてね?」


うん、と頷くシイナ、


イロナ「私ってそんなにじっと見つほど 面白い?」

その言葉に対して首を横に振るシイナ、


エルゼ「わたしは私は〜?!」


同じように首を横に振る


エルゼ「えぇ〜だったら私を見たって変わらないじゃーん、シイナぁ〜」


首を横にひたすら振り続ける


エルゼ「そんなに否定しなくても〜、

私いつの間にか嫌われちゃった?」



イロナ「そんな事は無いと思うけど…」



エルゼ「シイナ〜これからも仲良くしてー。」


こくりと頷くシイナに安堵するエルゼ

それを見てふふっと笑うイロナは、


イロナ「こんなに熱い視線を向けけられると

嬉しくて、なんだか体が熱くなってくる♪」


「ねぇシイナ、今夜は一緒に寝ましょ?」



エルゼ「?一緒にって、いつも一緒に寝てるでしょ?」


イロナ「そうだけど…もっとくっついて寝ましょってこと!」



エルゼ「よく分からないど…それなら私も

くっついて寝たーい!」



イロナ「うんうん、よぉし皆んなで寝ようー」



いつも以上に寄り合い

シイナを真ん中に二人が挟み合う、

今までも昼の砂漠、夜の砂漠、

手を繋いだ時の体温、それらを感じていた

三人だったが、体を密着させた時の温もりは

今まで感じたもの以上に

実感があり、

今はまだない胸の内の何かを

呼び覚まそうとしていた。



シイナ「あたたかい……、、、」


イロナ「ぽかぽかするね」


エルゼ「なんだか眠くなって………、、、」



それは初めて感じる眠気、

エルゼはだんだん目を閉じていき、

夜よりも深い暗闇へと睡魔に連れていかれる。



イロナ「エルゼ?寝てしまったの?

いつもあんなに沢山お喋りするのに…

今日は疲れていたのかな?」



シイナ「うぅん…」


イロナ「あら?もしかしてシイナも眠いの?」



だんだんと目が細くなっていくシイナ

シイナもまた始めての暗闇に或いは

夢の中へといざなわれようとしている。



イロナ「そう…構ってくれないのは少し

寂しいけれど、シイナ おやすみなさい けれどその前に私をもう一度見てくれる?」



見るという言葉を聞いてイロナの方へと

目線を向けるシイナ、言葉に反応して

その意味を汲み取ってくれたシイナに対して

笑顔を魅せるイロナ。



イロナ「ちゃんと分かってくれて嬉しい、

さあ私の瞳を見て。」



その瞳は特別な瞳。

エルゼにもあってシイナにもある、

けれどそれとは違う不思議な光。

見たものは離れられない見ることを

やめられない、


その光は星、太陽、月、


その瞳は 狂わせる宝石、その瞳は苦笑届くるわせる波紋の雫。



こちらを覗くその瞳は動いていない筈なのに、

全身を舐めるような視線を送っている。

キラキラと眩しく見える瞳の色は

暖かな優しさとこちらも覗けと言わんばかりの

圧を感じる。


そして目線は魅惑的な瞳から自然と下へと

移っていく、その身体には色がある筈なのに

透明のように透き通って

瞳とは別の目を離せない世界色や形

作っている。



シイナ「ふぅ、ふぅ はぁはぁ〜はぁはぁ」


イロナ?「大丈夫、今からするのは幸せなこと、楽しいことだから。」



「ふぅ、ふぅはぁはぁはぁ」



???「痛くないよ、とっても気持ちいいから

だから愛しておやすみなさい。」




の形を繋ぐもの

それは幾つもの星屑を結ぶこと。





エルゼ「ふぅわあぁ〜ーー」



朝を迎え気持ち良く目覚める。

眠っている間に動いていたのか

目線を少し下にやるとシイナはいなかった。



エルゼ「初めての睡眠♪」

「けど…私 寝相が悪いみたい?」


視界にいないシイナとイロナを探す。



エルゼ「な……なにしてるの?」




朝 目覚めるとそこには服をきていない

シイナと上に股がったイロナがいた。

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