記録9 攻略法知ってれば楽勝だからマジで!
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ヒースが攻略法があるとか言ってたから覚悟を決めて戦うことにしたがぶっちゃけ思ったそんな簡単な攻略法があるなら最初から使ってくれと。
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『…………』
目的の家に近づくたびに敵の数が増えているのが分かる。
現在自分はヒースたちと分かれ家の屋根に身をひそめていた。
ヒース、こっちは配置に着いた。
通信魔法『コネクト』でヒースと通信をとる。
『分かった、数はどのくらいだ?』
家の入り口に2体、周辺を歩いているのか6、8体ぐらいだ
『よし地図にそれ以外はいない、リーフが見えているので全部だ。 じゃ、始めるぞ合図は任せる』
そういい『コネクト』が切れヒースとの通信を終える。
合図は任せるって……責任重大すぎるだろ。 まあでもやるしかないか。
少し細工を施した矢を弓につがえ空へと狙いを定めて引き絞る。呼吸をし心を落ち着かせる別にちゃんと仕掛けが発動するか緊張しているわけではないこれを放てばそっから戦闘が始まるそのことに少し緊張してしまっている。
だがこのままだと一生ここから出られない。
覚悟を決めろ俺、ヒースは必ず成功すると言っていたなら俺はその言葉を信じて実行すればいい。 親友なら互いを信じなくちゃだめだろ。
覚悟を決めた自分は矢を放った。 放った矢は空高く飛びある程度の高さまで行った瞬間。
ここだ!
魔力を込め飛ばした矢に付けた物を遠隔で起動させる。
矢に巻き付けたやつはレインから貰ったものでレインが言うにはこの小さな筒状に魔力を込めることで遠くから起爆させることができそして起爆すると―――
バァンッ!!
―――爆発音と共に目が眩む程に強烈な発光を発生させる。
『!!??』
結構眩しい!?
レインから説明を受けてたから見ないようにしてたがそれでも視界が狭くなるぐらい光が強かった。
「はあっ!」
光と爆発音に人達は気をとられている瞬間に建物の角からヒースが飛び出し流れるように胸を切り裂く。 切られたとこからは赤い血とは遠い銀色の液体が噴き出しそのまま倒れこむ。 それに続くように自分は屋根上からレインはヒースの反対方向から出て魔法で攻撃を始める。
ヒースの言ったとおりだな。
自分はそう思った。
今回ヒースが考案した作戦、自分が敵の陽動と弱点の出没それをヒースとレインが出没した弱点を攻撃して倒すという内容だ。
最初はあれは奴に操られているから殺すことはできないとヒースに言ったがあれは既に死んでいる死体を操っているだけと返された。
操られている人の正体、体内の血液を抜き代わりに魔力の籠った水銀で満たすことで思い通りに操れる傀儡。 だがただ操られているだけで戦闘力もそこまでないため簡単に倒せるが倒したときに出る水銀が有毒のため問題だった。
なので素早く一撃で仕留めるためにレインから貰った閃光弾で光による敵の陽動そして音の振動で水銀が激しく動き弱点である心臓を当てやすくしそこを的確に攻撃する。
一通り片づけたな。
家の前にいる人形を倒し終わり自分は屋根から飛び降りヒースと合流する。
「ああ、でもまだこれで全てじゃない増援が来る前にさっさと入ろう」
自分とレインは同意し増援が来る前に家の中に入っていった。
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まあ、レインが持っていたからできた作戦だから仕方ないか。
倒した後あの人形を作った作者の家に入ったんだがそれはもうやばかったな、うん正直思い出したくもない。 これ書き終わったら綺麗さっぱり忘れよう。
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うわー……凄いなこれは
中を見た時の最初に口に出たのがこれだった。
天井には色々な人形のパーツが吊るされており棚の収納スペースには頭部で並べられていた。
「私たちの家に何の用かしら」
声のした方を見ると奥の方に席に座っている二人の姿が見えた。
一人は人形に命令し自分たちを襲った少女の人形、そしてもう一人は生気を全く感じず項垂れている男がいた。
「もしかして鬼ごっこは嫌だった?」
「さっさとここを出たいからな、戦う前に聞きたいことがあるがいいか」
「ええ、いいわよ」
少女の人形は机にあるティーポットを手に取り自分と男のカップに注ぎながら言った。
「なぜこんなことをしたんだ?」
ヒースの質問に少し考える素振りをし答える。
「私はただ彼の努力とこの人形の感情を無駄にしたくなかったの。 物には魂が宿るって言うのかしら、この人形に憑依したときに沢山の感情が流れてきたの。 理解するのに時間はかかったけど彼を愛していたの作ってくれた作者の彼にね」
少女の人形は席に座る男を見ながら言った。
どうやらあの人がこの人形を作った作者で間違いないそうだ。
「彼がこの人形を作った目的は人々が理解するにはあまりにも遠すぎたわ、展覧会から帰ってきた彼の荒れようを見るとね。だからね叶えてあげることにしたの彼とこの人形の願いを」
少女の人形は席を立ち自分たちの前に歩み出る。
「彼は人形との共存を望んだ、そして人形は愛する者との永遠を望んだ。 その両方を叶えることができる力を持つのがこの私だったわけ」
剣を抜き戦闘態勢入るヒースに自分とレインも武器を構える。
そして最後にヒースは問う。
「お前の正体はなんだ?」
「かつて勇者アインに倒された元魔王幹部の一人、
少女の人形、元魔王幹部のエドナが言い終わると同時にヒースが前に飛び出し加速を乗せた剣の突きを繰り出す。
エドナはあの時と同じように防御魔法で防ぐが。
「悪いが今度は貫かせてもらうぞ」
ヒースの剣はエドナの障壁を突き破りエドナの肩を掠めた。
「いいわ、存分に遊びましょうか」
そういいエドナは笑みを浮かべた。
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