第3話 プールでの授業
『黒沢 瞳』今日の体育授業の担当である。
昨日、送られてきた学校便りメール送り主である。内容は『明日、プールの授業有』これだけで完結していた。
プールの授業など何年もなかったのに突然の事である。確かに水球部がプールを使っているので使える事は使える。少しの疑問を抱きながらプールに向かうと赤ビキニ姿の黒沢先生がいた。
とにかく、着替えて女子と合流すると。お姉ちゃんのスクール水着姿である。胸のゼッケンには『弥生』と大きく書かれていた。
目立つなーと、考えにふけっていると。
「慶太ちゃん、撮影は禁止よ」
何故、スマホを持ってきたのを知っている。小一時間、考えたい気分だ。そう、ロリな、お姉ちゃんは無限大の魅力があったのだ。
「来たか、弥生先生、イヤ、今は生徒の立場か」
「ミスコンでもするつもり?」
「それもあるが、大人の魅力で人気を分け合ったが、今は違う。仲良くやろう」
殺気の満ちたやり取りだが、双方引く感じで離れる。プールにマットを置いて水上プロレスでも始めるような顔合わせであった。
「では、授業を始める」
プールでの内容は二十五メートル泳げる組と泳げない組に分かれて始まる。
「お姉ちゃんは二十五メートル泳げるの?」
「それが、よよよな事に泳げないの」
「弥生先生には高校生になっても泳げない組の面倒を見て貰うわ」
何やら差別的な発言だが体育の授業で個々の能力に合った授業は当たり前か。そんな事を考えていると、男子達が口論を始める。
「ロリの魅力が分からない者には未来はない」
「イヤ、セクシーだ、大人の魅力が理解できないのはヘボだ」
普通の女子達は冷めた様子で泳ぎ始める。
あかねの様な変態がそう多くない証拠だ。そのあかねだが、洗濯板の胸はロリと言うより貧乳である。
「大丈夫だ、貧乳好きもいる」
肩に手をあてて元気づけると。
「ロリでもセクシーでもない、貧乳こと洗濯板のわたしに手を差し伸べるのか?」
「あぁ」
キラキラりん♪
お互いの人差し指が光ながら触れ合う。しかし、ETとは古いな、作者も見た事がないのである。
話を戻すと、ロリ対セクシーの対立であった。
「みんな!わたしの事で喧嘩は止めて」
お姉ちゃんが叫ぶと……。
「やれやれ、偽善者の遠吠えだな」
あかね先生が唾を飛ばす様に呟く。
これは泥沼だ。
試しにあかね先生を適当に言いくるめて、女子更衣室に誘導する。現れたのは胸やヒップが突き出したスクール水着姿のあかね先生だ。
「セクシーも……」
「ロリも……」
ざわつく、双方であり、それは予想以上な反響であった。こうして、半分に分かれた男子の性欲による戦争は回避されたのだった。
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