第708話 Bちゃんち 5
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
トキワいま DStars零期生 事務所発足の切っ掛けになったV
Bちゃん DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当
社長 DStarsの社長 ときどき無茶ぶりするが敏腕
麦畑一二三 だいさんじ所属VTuber おかまのエルフ
Mr.天狗 川崎ばにらの母の友人 天狗の能面を被っている
【シチュエーション】
Bちゃん荒む(そりゃしかたない)。
◇ ◇ ◇ ◇
Bちゃ「だいたいみなさんですねぇ」
「ばにらさんばにらさんって、過保護が過ぎるんですよ!」
「もう成人した女性なんですから、その辺りは自分で管理してもらわないと」
「ばにらさんも、周りが世話してくれるから図に乗っちゃうんでしょ」
「ヒック! ブッハー!!!!」
ばにら「…………Bちゃん、ど正論だけれども」
「そんな自棄っぽく言われても、ちっとも心に響かないバニよ」
「ていうか、酒癖大丈夫バニかこの人?」
い ま「昔はもっとかわいく酔っていたんだけれどね」
「お仕事と共に酒量が増えていって」
「いまや、飲むと説教するダメダメ事務員に……!」
天 狗「むぅっ! 寂しい酒の飲み方を覚えおって!」
「彼女もまだ若いというのに! いったい誰がこんなことにした!」
社 長「本当よね。Bちゃんのお酒の飲み方はよくないわ」
一二三「酒は飲んでも飲まれるな。女のヤケ酒は自分を傷つけるだけよ」
Bちゃ「うるせぇええええええッ! 私がどう飲もうと勝手だろうが!」
「だいたいエナジードリンクでアルコール割ってる時点で!」
「いろいろと察しろ! もうほんと、限界なんだよ!」
「はよお仕事を安心して任せられる後輩プリーズ!!!!」
全 員(これは本当に重症だなぁ……)
ばにら「ばにーらよりも、Bちゃんの方を先に」
「どうにかしてあげた方がええんとちゃいますか、これ?」
社 長「Bちゃん、あなたつかれてるのよ」
「ほら、温かくして今日はもう寝なさい」
「テントの外で寝ても大丈夫」
「保温性バッチリの寝袋(会社の備品)よ……!」
Bちゃ「そうそうこれこれ、こいつのおかげでぐっすり快眠……」
「って、なるかバカ! 普通にスプリングベッドで寝たいわ!」
「なんで会社の福利厚生が寝袋なんだよ!」
「せめて仮眠室くらいつくれよ! まったくさぁ!」
社 長「あらやだ、反抗期かしら……!」
ばにら「『反抗期かしら』じゃないんよ!」
い ま「社長もBちゃんを体よく使いすぎ」
「もうちょっと優しくしてあげてよね」
「これでも繊細な子なんだから」
Bちゃ「いま~! おしごとおわらないよぉ~!」
「社長はオカマだし、VTuberの娘達は勝手だし!」
「私もやりたくないのにVTuberみたいなことさせられるし!」
「もうやだ! ただの事務員に戻りたい!」
ばにら「バニ」
「Bちゃんも、いやいや広報やってたバニね」
「てっきりノリノリなのかと思ってたバニよ」
Bちゃ「好きでやってるわけないじゃないですか!」
「私はみなさんと違って、ただの事務員なんですよ!」
「なのに……気がついたらVTuberとして受肉し!」
「3Dモデルまで作られ!」
「会社の公式チャンネルまで担当させられる!」
「VTuberなんてなりとうなかった!!!!(迫真)」
ばにら「Bちゃん……!」
「そこまで思うなら、なんでばにらに無茶ぶりするバニか?」
「これまでBちゃんにされた無茶ぶりで」
「ばに~ら素直に同情できないバニよ」
Bちゃ「それが仕事ってもんですやん!」
「同情できないバニですよって! そんなこと言ったらこっちも同じ!」
「どこかで誰かが非情にならなくちゃ、こういうのは回らないんですよ!」
い ま「Bちゃん、Bちゃん、どうどうどう!」
「そんなムキにならなくても大丈夫だから!」
「Bちゃんが優しい娘だってことは、ちゃんと分かってるから!」
社 長「ほんと、こんなかわいい娘に、過酷な仕事を押しつけて」
「この会社の上層部の連中は腐ってやがるわね……!」
一二三「いや、アンタがそのトップじゃないのよ!」
天 狗「そうだぞリリス!」
「もっと社員のことを考えてあげろ!」
「VTuberだけじゃない! 女性社員は会社の宝!」
社 長「そうね、私が間違っていたわ」
「Bちゃんごめんなさい。貴方へ出す仕事について」
「これからは少しだけ考えさせてもらうわね」
Bちゃ「しゃ、社長!」
社 長「ところで、仮眠室に置くベッドだけれど」
「低反発と高反発、どっちの方がBちゃんはよく眠れるかしら?」
「あと、仮眠室に揃えておいてほしいアメニティのリクエストとかある?」
全 員「ぜんぜんわかっちゃいねえ! もっと仕事させる気だ!」
Bちゃ「いやだぁ~! もうお仕事したくないでござる~!」
「働きたくない! 絶対に働きたくないでござる~!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
Bちゃん、あなた働き過ぎよ……!(労働はご適切に!)
やっぱりキャパ越えて働くのはよろしくないですよね。
気持ちよく……軽く晩酌して眠れる程度の労働を心がけたいものです。
だから、どうするんだばにら! Bちゃんの絡み酒とかどうでもよくって! はやく同棲か新しいアパートか、決めろよばにら! けど、こんな面白面子が揃っているのに、話しがぐだぐだしない訳がなく――ということで、今後の話が気になる方は、ぜひぜひ評価・フォロー・応援などよろしくお願いいたします。m(__)m
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます