第654話 助けてばにらちゃん! その5

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

種子島かりん DStars4期生 FPSつよつよ陰キャV

石清水しのぎ DStars3期生 おっぱい侍太郎

鳥羽レーヌ  DStars4期生 お姫様系VTuber

海老名紫   だいさんじ所属 平安時代からやってきた武者系V


Bちゃん   DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当


【シチュエーション】

Bちゃんに事務所に呼び出されたばにらとしのぎ。

そこで待っていたのは、指導担当の四期生で……?



◇ ◇ ◇ ◇



かりん「いや、その、アタシってば高校生の頃にいろいろあって」


   「不登校になっちゃたんだよね」



   「大学に行っても、なんか同じかなって思えて」


   「やな思いしながら学校行く意味あるって?」


   「それよりはゲームやってた方が楽しいし」


   「絡んでくれる人、みんないい人ばっかりだったし」



   「それで……気がついたら自宅警備員になってたの」



ばにら「なってたの……じゃ、ないバニよ!」


   「親御さんとか心配しなかったバニか!」



かりん「あ! 大丈夫大丈夫! うちってそういうの緩いから!」


   「むしろ、最終的に就職してくれたからオールオッケーみたいな!」



ばにら(かりんちゃんのご家庭、特殊な環境っぽいバニな)


   (ばに~らの家だったら、お母さんに働きなさいって怒られてるバニ)



   (けどちょっと羨ましい! ゲームしてても怒られない家なんて!)



かりん「けどね、いつかはパパもママも死んじゃうでしょ」


   「だから就職しなくちゃな、いつかゲームをやめなきゃなって」


   「そう思ってたんだ……」


ばにら「バニ。かりんちゃんも自分なりに、いろいろ考えてたバニね」


かりん「それで、なにかできることないかなって探して」


   「YouTube見てたら、最近はVTuberが流行で」


   「私でも、これならできるかな……って?」


ばにら「そんなVTuberも甘い仕事じゃないバニよ?」


   「けど、勇気を出して一歩を踏み出した」


   「かりんちゃんをばに~らは尊敬するバニ」



かりん「ばにらちゃん……!」



ばにら(うっ! きらきらな瞳が突き刺さる!)


   (この眼差しはばに~らにはちょっと重たいバニよ!)



   (というか、ばに~らそんな先輩らしいこと言いました?)


   (普通のことしか言ってない気がするバニだけど?)



かりん「あ、あのね、ばにらちゃん! 実はアタシ……!」



ばにら「さぁ、そうと分かったらさっそく特訓開始バニ!」


   「かりんちゃんのゲームスキルはつよつよだけど!」


   「トークスキルはまだまだバニよ!」



   「配信中だけでも、せめてまともに話せるよう!」


   「この、陰キャ先輩ばに~らが!」


   「陰キャでもやれる面白トークって奴を、教えてやるバニ!」



かりん「陰キャ陰キャって連呼して、悲しくないのばにらちゃん?」



ばにら「おめーのためにやってあげてんだろうが!」


   「先輩をもうちょっと尊敬したらどうバニか!」


   「本当に生意気な後輩バニねぇ!!!!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



ばにら、もうちょっと後輩の話はよく聞いてさしあげろ。

あと少しで、いい感じにデレが入りそうなところだったぞ。

陰キャの悪いところが出ちゃってますよ?


ばに~らを慕う後輩かりんちゃん。

彼女の気持ちが、先輩に届くことはあるのか?

こりゃまた、前途多難なコンビができあがってしまったな……!


そして、後輩二人が百合の花を咲かそうとしている中、このお話のもう一人の主人公ことイッヌはなにをしているのか? いいのか、このまま二人が順調に、先輩・後輩百合になってしまって! それを後方腕組みして、見守ることができるのか! というところで、そろそろずんさんの出番です! はたして、かりんちゃんの指導に苦しむばにらに、ずんだは何を思うのか――ぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いします!m(__)m

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