第652話 助けてばにらちゃん! その3

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

種子島かりん DStars4期生 FPSつよつよ陰キャV

石清水しのぎ DStars3期生 おっぱい侍太郎

鳥羽レーヌ  DStars4期生 お姫様系VTuber

海老名紫   だいさんじ所属 平安時代からやってきた武者系V


Bちゃん   DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当


【シチュエーション】

別室でかりんちゃんの来歴を教えられたばにら。

立派なVTuberにするべく、Bちゃんから彼女を託されるが……。


◇ ◇ ◇ ◇


~~ 別室から戻ったばにら ~~



ばにら(うーん。参ったバニね)


   (ゲームの腕前はたしかだけど、べしゃりがダメダメ)


   (それって本質的にVTuberに向いてないのでは?)



   (会社が無理にやらせるのは、なにか間違ってる気がするバニ)



   (ばにらとうみがVTuberとして2トップになって)


   (会社がイケイケなのはわかるけど、ちょっと性急すぎる)


   (もうちょっと社員のことをよく考えないと、いつか痛い目に遭うバニよ)



レーヌ「んなぁ~! レーヌはこういうしゃべり方があってるにょ~!」


   「しのぎちゃ先輩だって、緩いしゃべり方してるのらぁ~!」


しのぎ「レーヌちゃん。隊長もたしかにゆるゆるなしゃべり方をしてるけど」


   「それでも、リスナーさんが聞き取りやすいように注意はしてるんよ?」


レーヌ「いやなのら~! いやなのらぁ~! いやいやいやいやぁ~!」


   「レーヌはこのキャラでいくのらぁ~! お姫さまキャラがいいのらぁ~!」


   「バ~チャルの世界でくらい、ちやほやされたいのぉッ!」


しのぎ「それは分かるけれど、ほら拙者たちはアイドルだから」


   「夢を売るお仕事だから、ちょっとくらいは……ね?」



ばにら(しのぎも苦労してるバニなぁ)


   (レーヌちゃんはレーヌちゃんで、一癖ありそうな感じバニ)


   (おとなしいだけ、かりんちゃんの方がマシバニかな……?)



かりん「よっしゃ! 1キル! ガンガン行くよぉ~ッ!」


   「今回はメンバーガチャも当たりだし」


   「チャンピオン獲れちゃうんじゃないのぉ~ッ⁉」


ばにら(と、思ったら、ゲームモードになってるバニ)


   (ていうか、打ち合わせ中なのにゲームするのやめてもろて)



   (まぁ楽しそうだから、終わるまで待っててあげるか……)



かりん「あっ! ちょっとそれはヤバいって!」


   「上とられた! ここからは逃げれん!」


   「あっ! あっ! あっ! あぁ~~~~ッ!」



~~ かりんのチーム全滅 ~~



ばにら(負けちゃったバニな)


   (強いって評判だったけれど、常勝ってわけでもないバニか)


   (まぁけど、FPSってそいうところあるバニからなぁ~)


かりん「はぁ、マジ萎える」


   「こんなPONでチーム全滅させるなんて」


   「私、マジで下手くそすぎる……」


ばにら(そして、メンバーのせいにしない)


   (なんというか、すごくストイックなFPSゲーマーバニ)


   (そりゃ会社が雇うのも納得バニな……)



かりん「…………(ばにらを凝視&赤面)」


ばにら「……バニ⁉(いまさら視線に気がつく)」


かりん「……見てた、ばにらちゃん?」


ばにら「み、見てたけど?」


かりん「なんで見てるの⁉ それならそう言ってよ⁉」


   「憧れの先輩に負けるところを見られるとか、超ハズいんだけど⁉」


ばにら「そっちが打ち合わせ無視して、ゲームはじめるのが悪いバニでしょ」


   「お仕事中なんだからゲームしちゃダメでしょ」


   「社会人の常識バニよ!」



かりん「え? VTuberって、ゲームしてお金もらう仕事じゃないの?」



ばにら「どういう認識バニか⁉」


   「そんな簡単にお金が稼げる職業じゃないバニ!」


   「VTuberは、もっと真面目にやらないといけない」


   「大変なお仕事バニよ!!!!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



なんかズレてるかりんちゃん。

いかにも「お仕事したことない」感がひしひしと伝わってくる。

ばに~らは短いながらも社会人経験があるようですが、これはもしかして本当の意味での新人研修になってしまうのでは?


次回、かりんちゃんとのお話回。ばに~らに憧れてVTuberの門を叩いたかりんちゃんですが、その過去とは……? 気になる方はぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いします!m(__)m

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