第567話 またなにも知らされていないあひる その7

【登場人物】

津軽りんご  DStars特待生 きまぐれ僕っ娘

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

羽曳野あひる DStars2期生 雑談配信が得意

渋谷いく   DStars2期生 陰キャオタ女系VTuber

丹後ひじり  DStars2期生 幼女鬼娘

太宰府ゆかり DStars2期生 生意気JKVTuber

赤坂ここあ  DStars2期生 魔界の中学校家庭科教師


【シチュエーション】

あひるちゃんドッキリ配信。(運営)


◇ ◇ ◇ ◇


ばにら「ふぇっ?」


   「あひる先輩の家って、そんな大変なことになってたんですか?」


   「ていうか倒壊ってなんです? 大震災とかですか?」


りんご「聞いてしまうのかばにらちゃん?」


   「聞くも涙、語るも涙……あひるちゃんの悲しい過去を!」


ばにら「いや、ガチトーンじゃないですか!」


   「マジで⁉ そんな素振り少しもなかったですやん⁉」



   「なんかこんなドッキリ企画してるの」


   「急に申し訳なくなってきたバニなんですけど!」



りんご「苦労の陰を匂わせないのも」


   「エンターテイナーってことさ」



   「まぁ、言うほど深刻な話じゃないから」


   「気にせず弄って大丈夫だよwww」



ばにら「本当バニか? 信じていいバニか?」


りんご「いいバニ! いいバニ! 大丈夫バニ!」


   「僕の過去と同じくらいのしょーもなさ具合だから!」


   「安心するバニ!」



ばにら「いや、ぜんぜん安心できないんだわ!!!!」



【※りんごの中の人は恋人を事故で失い、その娘を引き取って育ててます】


【※なお、ここでの過去とは津軽りんごの設定のことです】



りんご「おっと、なにやら誤解を生んでしまったようだね」


   「話がややっこしくなる前に……」



   「VTRスタート!!!!」



◇ ◇ ◇ ◇



ナ レ「急に重苦しくなる空気」


   「はたして、あひるちゃんがVTuberになった理由とは?」


   「そして家が倒壊したというのは事実なのか……⁉」


ゆかり「え、マジなん?」


い く「倒壊って……え? 本当の話? 嘘じゃないよね?」


ひじり「流石の我が輩も、ちょっと冗談言ってられないんだぞ」


ここあ「あひる」


   「ついに私以外の二期生にも、打ち明ける気になったのね?」



二期生「知っていたのかここ先!!!!(雷電のノリ)」



ここあ「これ以上、この話をあひるにさせるのは無作法」


   「ここは親友であるこの私から」


   「あひるの家が倒壊した経緯を……」



あひる「あ、まぁ、ウチってさ、昔からある古い家でさ」


   「普通に柱がシロアリとかに食われちゃってて」


   「それで、前に起こった震度3くらいの地震で」


   「急に倒壊しちゃったんだよね……!」



二期生「震度3で倒壊するものなの!?」



【※する家もあるかもしれません。耐震設備は万全に】



あひる「ほいでまぁ」


   「住む家とかがなくなっちゃってさ」


   「父ちゃんや母ちゃんと、どうしようって悩んでたら」


   「DStarsの募集があって……」



   「これやぁあああああッ! やるぐゎぁぁあああああッ!」



   「って、勢いに任せて参加したのよw」


   「そしたらなんか受かっちゃってさw」



二期生「いや、深刻な話やないんかい!!!!」


あひる「深刻だよ! そんときのあひるはもう本当に!」



   「飢えた子犬のようだったよ!」



二期生「人畜無害やないか!!!!」


あひる「だからみんな、そんなに深刻にならんでもろてw」


   「あ、ちなみにまだ、あひるの家は倒壊中だよ?」


   「もしよかったら見に来るw」



二期生「どんな顔してそんなの見に行けばいいんだよ!」


   「いい加減にしろ!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



なんか溜めた割にはしょーもないオチでございましたね。

いや、うん、元ネタの方の話は、笑い話ではないんですよね。

ほんと、人生ってどこでどうなるか分からないもので。

だからこそ周りで助け合っていきたいですね。


さて、そんな感じで二期生は呆れて退散。ふたたび、違うメンバーがあひるちゃんに襲いかかる――のか? ちょっと溜めたのはなぜなのか、気になる方はぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いします!m(__)m

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