第532話 ははのひ その4

【登場人物】

八丈島うみ  DStars3期生 センシティブ委員長

渋谷いく   DStars2期生 陰キャオタ女系VTuber

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber


【シチュエーション】

 ははのひ(独特のイントネーション)配信。


◇ ◇ ◇ ◇



う み「さぁ、それじゃ早速プレイしていこうね、いくちゃん!」


   「大丈夫ゲームのシステムはとっても簡単!」



   「後ろから追いかけてくるヒステリックBBA……」


   「もとい、お母さんに追いつかれなければ」


   「いくちゃんの勝ちよ!」



い く「限りなくシンプルだけれど!」


   「なにをいったい楽しめばいいか分からない!」



う み「ちなみに、お母さんに捕まってしまうと」


   「108通りのヒステリック構文で」


   「いくたんのメンタルを削ってくるわ!」



い く「リアルメンタル削るタイプのゲームなの⁉」



う み「いくたんのメンタルがやられるのが先か」


   「うみからいくたんが逃げ切るのが先か」



   「さぁ、ハードラックとダンスっちまいに行こうか!」



―――――――

コメント

―――――――


:ゲームシステムが意味不明すぐるw


:うみちゃんはいったいなにをしたいのよw


:娘を追いかけるヒステリックBBAという時点で狂気w


:どうしてこうなったw


:いくちゃんを娘だと思ってるんだよねw なのにこの扱いw


:委員長、マジで更年期が始まってるんじゃないの?


:いや、まだ委員長はいうほど行ってない


:↑えぇ~? 本当にござるかぁ~?


:とはいえ、Vの配信としてはこれで問題ない


:頑張れいくたん! ヒステリックBBAに負けるな!


:いくたんの足が、BBAより速いと信じて!


―――――――



う み「ちなみに」



   「いくたんは引きこもりで運動不足気味なので」


   「移動速度が通常の8割になるように設定してます」



   「そして、うみママは、フィットネスクラブに通って」


   「美魔女ボディを作るのに余念がないので」


   「移動速度3倍になるバフをかけてあります」



い く「うわぁあああっ!!!!」


   「もう捕まったんだけどぉっ!!!!」


   「委員長、足、速ぁッ!!!!」



ゲーム『ははのひ(特徴的なイントネーション)』



う み「あ~あ」


   「言ってるそばから、捕まっちゃいましたね」


   「それではうみのヒス構文をお楽しみください!」


い く「楽しむものじゃないよねぇ!」


は は『いくたん、お勉強はちゃんとやってるの?』


   『学校の先生から、中間テストで赤点取ったって』


   『お母さんに連絡が来たんだけれど』


い く「うわぁ」


   「いやな記憶が思い起こされる……!」



―――――――

コメント

―――――――


:赤点取ったんかいw


:中学でテストの点数で呼び出されるのはヤバい


:義務教育だぞw


:そりゃお母さんも怒るわw


:わかる……俺も母親に連絡入れられた……


:俺も……


:↑まじか


:↑中学の成績なんて、いくらでも巻き返せるだろ


:↑今の子供たちってたいへんなんね


:↑いや、昔の子供たちかも?


:↑旧制中学校のことです?


:↑そんなツイッター漫画じゃないんだからw


―――――――



は は『中学校の中間テストなんかで躓かないで』


   『いくちゃんには、お母さん期待してるんだから!』


い く「絶妙に生々しいというか」


   「聞いたことがある台詞で」


   「メンタル削ってくる……!」


は は『高校は進学校に入って』


   『そこから推薦でいい大学に入って』


   『一流企業に勤めてもらいたいの』



   『フリーターや契約社員』


   『パート従業員なんていう』


   『お母さんの苦労を』


   『いくちゃんには味わって欲しくないの!』



い く「だから設定が生々しいってw」


   「ファーッwwwww」



は は『いくちゃんの歳じゃわからないでしょうね』


   『非正規雇用の辛さなんて……』



   『正規雇用の人たちと同じくらい働いて』


   『雇われ先にこれでもかとおべっかして』


   『やりたくもない休日出勤までして……』



   『そこまでしても! 五年経ったらさようなら!』


   『正社員にしてもらえないのよ!』


   『無慈悲に……』



   『それじゃ五年目なのでこれで契約終了で』



   『……って! 斬り捨てられちゃうんだから!』



い く「委員長www」


   「役に入り込みすぎwww」


   「これ、実体験じゃないよねwww」



は は『ちくしょう、あのハゲ課長!』


   『枕営業までしたっていうのに!』


   『若いうみの身体だけが、目当てだったのね!』



   『いつか見てなさいよ……!』


   『うちのいくちゃんが、絶対にぎゃふんと言わせて』


   『やるんだから……!』



い く「娘にかける期待の方向が重い!」


   「やめたげて! かわいそうでしょ!w」


◇ ◇ ◇ ◇


ばにら「…………うみらしいバニな(渋面)」


ずんだ「…………昭和じゃないんだから(白目)」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



ひせいき(独特のイントネーション)。


僕も今、まさにそういう雇用形態で働いており、いろいろと配慮(メンタル的な病気について)はしていただいているのですが、なかなか難しいものがありますね。正社員になってバリバリ働くか、非正規社員になってまったり働くか……なんてことはなく、どっちもバリバリ働かさせられるのがこの世界の闇でございます。


非正規なんだから、そこはもうちょいまったりやらせればいいのに。

日本社会って、なんでこうも労働者に勤勉さを求めるのか。というか日本人事態が、勤勉すぎるのかもしれませんね。もっと適当にやればいいのに……。


はい、こんな感じでうみママの病みを堪能するお話です。こんなんやってたら、流石にメンタルまいってくるので、巻きで今回のシリーズは行きます! うみちゃんの心の闇に、思わずうぐって来た方は――ぜひぜひ評価・フォロー・応援よろしくお願いいたします!m(__)m

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る