第495話 水星のように母、再び その12(ラスト)

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber


【シチュエーション】

 川崎ばにらエイプリルフール企画に挑戦中。


◇ ◇ ◇ ◇


ばにら「……う、嘘バニでしょ?」


   「実の母親が、ネットで知られたギルドの副団長で」


   「さらに同期と先輩の上司で」


   「社長が一番下っ端だなんて……!」



ばに母「ばにらちゃん」



   「語尾、付け忘れてるバニよ♪」



ばにら「そんな状況じゃねーんだわ!」


   「こんなん付け忘れて当然でしょ!」


   「ていうか、なにやってんのお母さん!」



   「これ本当なの⁉ たちの悪いエイプリルフールネタじゃないの⁉」


   「嘘だよね、お母さん!!!!(迫真)」



ずんだ(う~ん)


   (ノープランで出演させてみたけど、まさかこんなことになるとは)



   (元テキストサイト運営者だから)


   (なにか面白エピソード持ってるだろうと思ってたけど)


   (これはなかなかすごいことになってきたわね!)



ばに母「ばにら、落ち着いてよく聞いて」


   「昔、貴方がどうしても高性能パソコンが欲しいと」


   「グズっていた時があったわよね……!」


ばにら「その話に戻るんかい……!」


ばに母「CODのマルチプレイがヌルヌルできるマシンが欲しい」


   「当時のBTOパソコンのハイクラスモデルを貴方は要求したわ」


   「けどね、ばにら……」



   「うちみたいな中流家庭に」


   「ゲームのためにPCを買うお金があると思う?」



ばにら「けど! たしかにXP○って書いてあった!」


   「筐体にはXP○って書いてあった!」



   「あれはDEL○のXP○だよね!」


   「そうだよねお母さん!」



ばに母「いいえ、あれは自作PCよ」


   「ガワだけジャンク屋で買ってきて」


   「中身もジャンク屋のパーツでくみ上げた」


   「キメラマシンなの……」



   「ごめんなさいね☆(てへぺろ)」



ばにら「嘘だぁああああああああッ!!!!(絶叫)」



―――――――

コメント欄

―――――――


:草www


:キメラマシンなのじゃないんよwww


:XP○だと思った? 残念、自作PCでした!


:水星の魔○で見た流れ


:むしろファ○クトでは?


:エラ○くん……(´・ω・`)


:ゲーミングPCが、母親のお手製自作PCだったとは……!


:このリハクの目をもってしても!


:分かってたまるかw


:ガワをジャンク屋で見つけてくる方が大変でしょw


:絶対にノリノリでやってた奴だこれw


―――――――



ばに母「ちなみに! その時の詳細は!」


   「私がやってたテキストサイトでまとめております!」



   『娘にXP○と言って、自作PC渡したったw』



   「で検索してくれれば、ご覧になれます!」



ばにら「なに自分のブログの宣伝してるの! お母さん!」


ばに母「違うわよばにらちゃん……」



   「ブログじゃなくて、テキストサイト!(ドヤ)」


   「ここが大事なのよ!(ドヤドヤ)」



ばにら「ドヤって言うことじゃねえッ!!!!」



ずんだ「はいはーい! ということで!」


   「微笑ましい母娘の会話でしたね~!」


   「エイプリルフール企画は長々やっても仕方ないので!」


   「この辺りで!」



   「それじゃおつかれバニ! バイバ~イ!」



ばにら「ちょっとお母さん、他にも何か隠してないよね!」


   「身内ネタで炎上する前に、全部ゲロって!」


ばに母「大丈夫よ、ばにらちゃん」


   「本当に大切なことは、ちゃんと隠しているから……!」


ばにら「だから隠すなって言ってるの!」



―――――――

コメント欄

―――――――


:仲良し親娘?


:バチギスってるんだがw


:これは今日は家族会議ねw


:なんちゅーエイプリルフールだ


:嘘は嘘でも、過去の嘘がばれるという配信でござった


:やっぱり嘘はよくないね


:正直が一番


:乙バニでした!


―――――――



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



これからという所で、濃すぎるプロフィールで全てを終わらせたばにママ。

彼女に配信やらせると、古のインターネッツの民が騒ぎそうですね。w

そして明かされたばにらのファーストPCの真実。


XP○と言われ、自作PCだったその衝撃――。



いや、普通にヌルヌル動くならそれでええやんけ!(正論パンチ)

逆におかんのPCスキルが怖いわ!



最近は自作PCというと高級機というイメージがありますが、昔は「いかにハイスペックなマシンをお手頃価格かつ快適に構成するか」みたいなノリでした。テクニックがハイスペックマシンを上回っていたんですね。そんないかにもオールドタイプなネットの民事情をうかがわせるお母さんの、ママ(圧強め)ライブがまた見たいという方は――ぜひぜひ応援・評価・フォローなどよろしくお願いします! m(__)m

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る