第452話 とある裏方の一日 その6
【登場人物】
Bちゃん DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当
トキワいま DStars零期生 事務所発足の切っ掛けになったV
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
社長 DStarsの社長 元技術者の濃厚オタク
八丈島うみ DStars3期生 センシティブ委員長
【シチュエーション】
公式配信でBちゃんのドキュメンタリー。
◇ ◇ ◇ ◇
Bちゃ「アヒャヒャヒャヒャヒャ!(白目)」
「カフェインキメキメでテンション上がってきたぜぇッ!」
「これで面倒な稟議書も、企画書も、企業とのミーティングも」
「するっと、ぬめっと、ずばっと、完了させてやる!」
「俺は無敵だぁ~~~~~~!(オフィスに響く大声)」
ナ レ「…………」
「カフェインに罪はない。けれど、ここまで人を興奮させるのか」
「あるいは、ここまでしないと裏方仕事はできないのか」
「なんにしても言いたいことはただ一つ」
「まだ、お昼休み終わってないですよ!(12時半)」
Bちゃ「お昼休みはお昼ご飯を食べるだけの時間です!」
「つまり、お昼をはやく食べれば食べるほど――」
「働ける時間が増えるんですよ!」
「これは単純なトリック(謎)です!!!!」
ナ レ「…………Oh(再び絶句)」
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「Bちゃん、ワーホリキマりまくりでしょ」
「ここまで来るともう笑って見ていられないんですけど」
ずんだ「誰かあの娘に教えてあげて」
「仕事は成果物の質で判断されるものであって」
「働いた時間が評価されるものじゃないって」
「それは昭和の働き方よ、Bちゃん!!!!」
ばにら「なんでこうなっちゃったんですかね?」
「Bちゃんまだまだ若いのに」
「ブラック企業とか嫌う世代のはずなのに」
ずんだ「まぁ、ウチもベンチャー企業だからね」
「ブラック企業と紙一重というか」
「どうしても人が足りなくて、そういう働き方になるというか」
ばにら「うみも、そういうの嫌でVTuberになったはずなのに」
「配信でどんどん社畜キャラが立っていくし……」
「私、嫌ですよ! こんな夢も希望もないVTuber事務所!」
ずんだ「やっぱ社長に釘を刺しておこう」
◇ ◇ ◇ ◇
社 長「おや、Bちゃんさん、また昼休みに働いているんですか?」
Bちゃ「シャ、シャッチョ!!!!」
社 長「だめですよ。お昼休みはちゃんと休むのがお仕事なんですから」
「デスクでちょっと昼寝したり、小説を読んだりして」
「午後からの労働意欲を取り戻すのが大事です」
「ちなみに僕は、DStarsのコラボグッズを愛でて」
「モチベーションを高めていますね(ドヤ)」
Bちゃ「それは普通に検品という奴では」
社 長「このうみさんのフィギュアを見てください」
「彼女のでかいお尻の質感がよく表現されています」
「いいお尻だ(曇りなき瞳)」
Bちゃ「…………社長!」
「分かりました! 私も社長を見習うことにします!」
「YouTubeで、DStarsの切り抜き動画を見て!」
「気分をリフレッシュしておきます!」
社 長「そうそう! そうですよ!」
「労働はクソなのだから! 昼休みくらい好きなことをしましょう!」
「さぁ、一緒に唱えましょう!」
「DStars最高! DStars最高! DStars最高!」
Bちゃ「DStars最高! DStars最高! DStars最高!」
ナ レ「…………(白目)」
「チェンソーマンで見た奴だこれ(震え声)」
◇ ◇ ◇ ◇
ずんだ「社長が原因か!」
「あのハゲぇ~~~~!(事実無根のディスり)」
ばにら「いいこと言ってる風で、全然言ってないバニ!」
「こんな会社で大丈夫バニですかね⁉」
「ばに~らたち、搾取されてないですバニかね⁉」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
社 長「貴方も一緒に『DStars最高!』と言いなさい!」
VTuberの悪魔――もとい社長。
特級呪物だったり、悪魔だったり、いろいろパロが忙しいですね。
けど、公式を忠実になぞるとさらにひどいことになる……。
四期生が入ってきたらいったいどうなるんだ。(白目)
この程度で済んでいるのが奇跡。これからどんどんヤバくなる社長の扱い。割と無茶振りするけれど、演者のことも考えているいい上司――そんな彼の未来と生え際が気になる方は、ぜひぜひ応援よろしくお願いいたします! m(__)m
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