第6章サイドストーリー 人魚姫の涙

 千は木江市へやって来た。

千は木江市で王の剣を取り返した。しかし、119隊はまだ暗魔の主を倒していない。今も主を探しているという。

街に火災が発生している場所がある。千はそこへ駆けつける。


千が駆け付けた先には、火の車の暗魔がいた。火の車の暗魔は燃えている車のような見た目をしている。

火の車の暗魔はガソリンをまき散らす。そして火花を起こし、ガソリンに火をつける。火は建物に燃え移る。

油を原因とした火災は、水では消せない。千は風呂の魔機で対抗する。風呂の魔機は、泡で油を原因とした火災も消火できる。

そこに、女性が現れる。女性の髪には貝殻の髪留めがあり、女性は人魚の魔機を持っている。人魚の魔機は、人魚をモチーフとした銃だ。

女性は人魚の魔機で連続して泡を撃ち、消火する。そして火の車の暗魔のタイヤ部分に撃つ。泡はタイヤ部分にまとわりつき、火の車の暗魔の動きを止める。

女性は連続して泡を撃ち、火の車の暗魔を倒す。


女性の名は海姫渚うみひめなぎさという。渚は自分について話す。

渚は千の事を一滴から聞いている。渚も一滴と同じ119隊の隊員である。

渚はある暗魔を追っている為、119隊として戦っているという。

千は渚に協力し、渚と共に行動する。


 狐火の暗魔が現れ、千達は戦う。

千は水をまとう、波の魔機を使う。

千達は、狐火の暗魔を倒す。

波の魔機を見て何か気づいたのか、渚は千に話しかける。自分の姉、波を知っているのかと。波の魔機は、波が使っていたものであるから。

千は浪包海域で波と共に旅をした事を話す。


渚は波について紹介する。

波は渚の姉。渚は波と仲が良かった。

波は歌うのが好きだが、波が歌うと、周りに悪い影響が及ぶ。そこから、波はセイレーンと呼ばれるようになった。波はセイレーンと呼ばれるのが嫌で、浪包海域に1人で住むようになった。その後も、渚は波と連絡を取り合っていたという。

せっかくだからと千は波を呼ぶ。波が来ることになった。


銭湯の前で、波と待ち合わせる。

しばらくすると、波がやって来る。渚と波は再会を喜び合う。

波は、木江市の人気が少ない事を疑問として挙げる。渚によれば、木江市で暗魔が火災事件を起こすようになってから、市外に引っ越す人が増えたと。

暗魔によって、木江市は大打撃を受けた。それはここの銭湯も例外ではないと。

渚は、銭湯について話す。


この銭湯を経営していたのは、元119隊の隊員、もこの家族。

もこは看板娘だった。一生懸命、家族を手伝っていた。

もこが暗魔になってから、もこは家族も暗魔にした。そして、銭湯は暗魔の住みかとなった。

ここに住んでいた暗魔は、119隊が退治した。今はこの銭湯には、誰もいない。


渚はこの銭湯が好きだった。波も幼い頃はここに通っていた。

波も渚も銭湯が無くなり、残念がる。

波は119隊では無いが、渚に協力する事になった。


 千は渚が119隊に入った理由を聞く。

渚が119隊に入ったのは、敵討ちを果たすため。かつて渚は片思いを抱いた男性がいた。その名は彼岸熱ひがんねつ。熱は渚と仲が良く、渚は優しい所に惹かれた。しかし、熱はある女性と付き合った。渚は熱への思いを諦める。しかし、その女性は暗魔だった。そして、熱を暗魔にした。女性は初めから、熱を暗魔にするために付き合ったのだ。

それから渚は、119隊に入り復讐を決意したという。その暗魔を倒し、熱を救うため。


旅館に泊まった人が行方不明になっている。その事件を調べる為、千達は旅館を訪れる。

旅館に入るが、特に異常は無い。しかし後ろを振り返ると、部屋が続いており出口が無くなっている。

千達は、旅館に閉じ込められる。


旅館を進んでいると、渚が片思いを抱いていた男性、熱が現れる。

熱は暗魔となり生まれ変わった。

熱は渚を誘う。一緒に暗魔になろう。そして一緒に過ごそうと。

渚は人魚姫の話について語る。

かつて人魚姫は、自分の身を犠牲にして王子の幸せを守った。

自分は、人魚姫のようにはならない。ここで熱を倒し、木江市の人々を守ると。


熱は彼岸花の魔機を具現化する。彼岸花の魔機は、彼岸花をモチーフとした鎌だ。

そして熱は狐火の暗魔らを召喚する。千は狐火の暗魔らを相手にする。

熱は彼岸花の魔機で、渚を傷つける。

彼岸花の魔機には毒がある。渚は毒に苦しめられる。

熱は再度、暗魔になることを勧める。暗魔になれば苦しむ事は無い。渚は断る。

渚は魔力を使い毒を回復するしたのか、苦しそうな顔が無くなる。


渚と熱は、互角の戦いを繰り広げる。

渚は泣きながらも、引き金を引く。素早い泡が撃たれ、熱を倒す。

渚は彼岸花の魔機を拾う。


 千達が旅館を進むと、熱の彼女がいた。

彼女は渚が熱を倒した事を残念がり、彼岸花の暗魔になる。そしてキャンバスを展開する。キャンバスは、無限に部屋が続く旅館だ。

彼岸花の暗魔は逃げながら、彼岸花を生やしていく。彼岸花には毒があり、闇雲に進むのは危険だ。

千は竜の魔機を具現化し、彼岸花を刈り取って進む。渚はその後に続く。


追っていてもキリが無いと感じたのか渚は回り込む。連続で泡を撃ち、彼岸花の暗魔をせき止める。そして、彼岸花の魔機に持ち替え、彼岸花の暗魔を斬る。

彼岸花の暗魔は苦しみながら消滅していった。

渚は、熱の復讐を果たした。


 渚は復讐を果たした。これからは熱が守ろうとした世界を、代わりに守っていくという。

千にはまだ会っていない119隊隊員がいる。その隊員に会うため、渚は119隊跡地に行く事を薦める。

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