第4章サイドストーリー 自身の魔術を嫌う者

 千は、浪包海域にやって来る。待ち合わせをした港町で、和二と会う。

他の都市の魔機使いから話を聞いて、和二は浪包隊を組織する事を計画している。しかし和二の知り合いには魔機使いはいない。

和二は魔機使いを探す為に、島を巡る事にした。

浪包海域の海には、まだ暗魔が生息している。主を倒せば、海にいる暗魔もいなくなる。

浪包隊として活動し、主を倒せば、浪包海域は平和になる。そう千は説明し、和二に協力する。

千と和二は船に乗り、出航する。



 船は小さな島に近付く。島には家が1軒ある程度で、人が大勢住んでいる様子は無い。

島から美しい歌声が聞こえる。耳を澄ませる千達。すると和二の船が沈み始める。

千達は船から脱出し、小さな島に避難する。


千達の元に、女性が駆けつける。女性は海姫波うみひめなみと名乗る。波は船を沈めた事を謝る。

波は歌う事が好き。しかし波が歌うと、船が沈む。それだけでなく、周りに悪い影響が出る。そこから、セイレーンというあだ名を付けられた。

波は人目を避けてこの島に住んでいるという。

特殊な能力という事で、千は魔術師を思い出す。魔術師は、魔機を使わずに魔法を使える人だ。

千は魔術師の大和に連絡し、相談する。大和は、波は魔術師の可能性が高いと。

大和は説明する。魔術師は、生まれつき魔法が使える。吹流市の魔術師など、きちんとした魔術師に魔法と言うと怒られるが。

そして魔術師は、魔機を身につけて魔力を増幅させる。

千は波に魔機を持っているか聞く。波は、魔機を2つ持っているという。1つは海の波をモチーフとした鞭。もう1つはネックレス。大和は、ネックレスの魔機が魔力を増幅させているという。

魔機が魔力を増幅させるなら、逆に魔力を減衰させる魔機を作ればいいのでは。千は大和にそんな魔機があるか聞くが、大和は無いという。但し、暗魔さえ用意できれば、大和の知り合いの魔道具屋で作ってもらう事ができる。

大和は暗魔を捕獲できる紙を送るという。その紙を吹流市に送り返してくれればいい。

大和はワープの魔法を使い、千の元に魔法の紙を送る。千は、魔法の紙を手に入れる。

千と波は、必要な暗魔を探そうとする。しかし和二の船は沈んでしまっている。和二は知り合いに来てもらうよう頼み、知り合いと共に船を直すという。船が出発出来るまで数日かかる。千達は、島に滞在する事にした。


島に、リーフィーシ―ドラゴンの暗魔が上陸してくる。波によれば、この島にはよく暗魔が上陸してくる。自分の魔機や歌が丁度いいという。

千達は、リーフィーシードラゴンの暗魔と戦う。

リーフィーシードラゴンの暗魔は、沢山の海藻を召喚する。そして海藻に身を隠す。

千達は1つずつ海藻を攻撃し、リーフィーシードラゴンの暗魔を捜す。そしてリーフィーシードラゴンの暗魔を見つけ出し、リーフィーシードラゴンを倒す。


 船が直るまで、島に滞在している千達。そこに見知らぬ船がやって来る。

船から、口の魔術師が現れる。口の魔術師は、自分をアイズの一員と名乗る。

アイズとは、魔術師が優れている事を世界中に証明する団体。団体の力を強める為に、波の力が必要だという。

口の魔術師によれば、波は魔術師。

波は、アイズに入る気はない。千達は、口の魔術師と戦う。

口の魔術師は大きな口を召喚する。

口は息を吹き、風を起こす。

波は波を起こすが、口に飲み込まれてしまう。口には魔法は効かない。

千は剣を具現化し、口を倒す。口の魔術師は撤退する。

丁度和二の船の修理が終わった。

千、和二、波は船に乗り、波の魔法を打ち消す暗魔を探しに出発する。


 波が船に乗っていると、陰口が聞こえてくる。セイレーンはお荷物。セイレーンがまた船を沈めようとしている。

波は千や和二の仕業と考え、千達に襲い掛かる。千達は魔機を具現化し、受け止める。

千は村雨の魔機を具現化し、波に大量の水をかける。波は、冷静になる。

波は近くの島で降ろしてほしいと頼む。


近くの島に留まる。波は船を降り、逃げていく。

波の行動を不思議がる千達。

そこに、イルカの魔機に乗る少女が現れる。イルカの魔機は、イルカをモチーフとした銃だ。

イルカの魔機使いは、いるると名乗る。

いるるは、動物と話せる魔法が使える。その能力を欲しがり、アイズに狙われているという。

いるるは、動物が喋っていない時も声が聞こえるという。千は、口の魔術師の仕業だと考える。

千はキュウリの魔機でキュウリを召喚する。すると、口が現れキュウリを食べる。

千は、口の魔術師がいるるに魔法をかけた事を知る。そして、波も同じ魔法をかけられたのではないか。

千達は、波を探す。


 千達から逃げ、走り続ける波。しかし、波にはまだ陰口が聞こえる。

声はやがて、アイズに入る事を勧める。波はアイズなら受け入れてくれるかもと考える。

そこに、魔機使いが現れる。魔機使いは名をコップフヘラという。

コップフヘラは音楽が好き。この辺りにミュージシャンがいないか聞く。

波は自分は歌が好きと言い、歌う。

コップフヘラは素晴らしい歌だと褒める。波は心配するが、コップフヘラには異常は無い。

コップフヘラには、波の歌が効かない。波はコップフヘラを気に入る。

波はもっと歌を聞かせたいと言う。しかしコップフヘラは、自分はヘッドホンの上級暗魔だと。だから自分とは仲良くなれないと。

そこへ、口の魔術師が現れる。口の魔術師は改めて、波を誘う。

波はアイズに入ろうとする。

更に、千達もやって来る。

千はキュウリの魔機でキュウリを召喚する。波の後ろから口が現れ、キュウリを食べる。

いるるは、この口が自分達に話しかけていたと説明する。

千はレーザーの魔機を具現化し、口を撃つ。口は消滅する。

口の魔術師は計画を阻止された事に怒り、戦う意志を見せる。

千達は口の魔術師と戦う。

口の魔術師は口を具現化する。千は再び剣を具現化し、斬りかかる。口の魔術師は何も対策してない訳が無いと言う。その証拠に、千は食べられる。そして咀嚼した後、吐き出される。

和二はサメを召喚し、口の中に自分と共に突っ込む。そして、口を内側から破壊する。

驚く口の魔術師。そのまま、和二は口の魔術師を斬る。

千達は口の魔術師に勝つ。

口の魔術師の魔機の石が破壊される。口の魔術師によると、主が自分を不要だと認めたようだ。

口の魔術師は波といるるの勧誘を諦め、去る。


波は、千達を攻撃してしまった事を謝る。そしてコップフヘラなら歌が効かない事を説明する。コップフヘラは、上級暗魔だ。

千は魔法の紙でコップフヘラを捕らえようとする。コップフヘラは、自分を捕らえたいなら自分に勝てと。

千達は、コップフヘラと戦う。

コップフヘラの魔機は、ヘッドホンの魔機。ヘッドホンの魔機は、ヘッドホンをモチーフとした手甲だ。

千は魔波を飛ばす。コップフヘラも魔波を飛ばし、千の魔波を打ち消す。

魔法は、打ち消されてしまう。

波は鞭で攻撃する。いるるはイルカを召喚する。イルカでコップフヘラに近付き、至近距離で撃つ。

千達は、コップフヘラに勝つ。

千はコップフヘラに紙を当てる。コップフヘラはヘッドホンの暗魔として、紙に吸収された。

和二が王の剣で空間を切り、大和の元へつなげる。千は、大和に紙を渡す。


 数日後、ネックレス型の魔機が波に届く。波は、ネックレス型の魔機を付ける。そして波は歌う。波が歌っても、周りに影響が出なくなった。波は、とても喜ぶ。

波といるるは、浪包隊に入る。

浪包隊にはあと2人必要。和二は、引き続き浪包隊になる人を探す。

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