第6話
【攻略対象 1】
アイザック・モルダー・アロースミス
王太子。とっても優しい王子様。
ロザリーが、オリヴィアに虐められているのを見て急激に婚約者への愛が冷めていく。
卒業式にロザリーが最優秀生徒として表彰された後、オリヴィアを断罪する。ルートにより追放から処刑まで色々あるが、オリヴィアが裏で雇っていた貧民街の荒くれ達も同時に処刑される。その後、ロザリーと結ばれる。
【攻略対象 2】
エドワード・リー・ケント
宰相の息子。
図書館で出会って仲良くなる。オリヴィアが教科書を破られて泣いているところに出くわす。
オリヴィアが虐めをしている証拠を集めて断罪する。アイザックの指示によりオリヴィアは必ず処刑される。努力型の秀才。
【攻略対象 3】
マーティン・ジョー・ピーチ
アイザックの護衛。幼い頃からアイザックと一緒に過ごす事が多い。オリヴィアの非道な行いに怒り、ロザリーを護ろうとしているうちに恋仲になる。オリヴィアは追放されるだけで処刑はされないが、貧民街の荒くれ達は全員マーティンに殺される。真面目な騎士。
【攻略対象 4】
サイモン・ウォーターハウス
大商会の一人息子。オリヴィアの家に出入りしておりオリヴィアのお気に入り。
王家よりお金があるので、色々腹黒い事もやっている。ゲームではバットエンドはヤンデレになる。その他のルートはオリヴィアは断罪されず王妃になり、ヒロインと仲良くなる。
【攻略対象 5】
モルダー・プロクター
理事長兼、教師。平民の寮の寮監もしている。
いじめの現場を目撃してから助けて貰えるようになる。オリヴィアがいじめの犯人だと確信し、オリヴィアの家の秘密を暴いてオリヴィアの実家を潰す。実家がなくなったオリヴィアは修道院に入る。
わたくしが思い出せたのは、ゲームの記憶と過去に学んだ知識だけ。前世で何歳まで生きたのか、家族は居たのか。友人はいたのか。そんな事は全く思い出せなかった。人物名が分かるのはゲームキャラだけだ。ただ、死ぬ瞬間に可愛らしい女の子を助けようとした事だけは覚えてる。確か、ゲームのイベントに行く途中だったわ。
「こんなもんか? 結構違うもんだな。オレは王太子が優しいとは思えねぇし、マーティン様がいくら強くても殺されるほど弱くねぇぞ。ところで、ヤンデレってなんだ?」
「愛情が深過ぎて、病的に相手を愛してる人を指す言葉ね。例えば、部屋から絶対に出さず監禁するとか、他の男と話をしただけで殺そうとするとか」
「うわ、サイモンがそんなのになったらヤベエな」
「莫大な資金があるし、絶対に逃げられなさそうよね」
「だな。まぁ、サイモンはあの女を嫌ってるしあり得ないだろうけどな」
「必ずしもゲーム通りとは限らないって事?」
「だって、あの女は平民じゃねぇ。男爵令嬢だぜ」
「……え?! ロザリーは平民の筈なのに!」
「オリヴィアの言うシナリオと全く同じじゃねぇ。ここは現実だ。だから安心しろ。オレは処刑されたりしねぇし、サイモンもオリヴィアを慕ってる。マーティン様だって、オリヴィアの事をすげぇ心配してるぜ。毎日寮に訪ねて来てる。あの人は真面目だから、真正面から尋ねては護衛に追い返されてる。理事長先生だって、オリヴィアの事を心配してたぜ。エドワード様も、久しぶりに帰って来た。オリヴィアが倒れたのに何してんだってアホ王太子を叱ってた」
「……嘘……」
「オレがオリヴィアに嘘を吐いた事あったか?」
そうだ。ウィルは絶対にわたくしに嘘は吐かない。わたくしが小さく頷くと、満足そうに笑みを見せてくれた。
大丈夫。
そう思ったら、急激に眠気が襲ってきた。
「もう少し休んでな。そろそろ夜明けだしオレは帰るけど、もう大丈夫だな?」
「うん。ありがとう。今日は登校するわ」
「無理すんな。遅刻でも良いから、動けると確信したら来い。分かったな?」
「……分かった……ごめん……もう少し寝る……」
ウィルの顔を見ると、大きな隈があった。彼は特待生だから、授業は真面目に受けないといけない。夜はずっとわたくしに付いていたなら、きっと寝てないわ。明日はお休みだから、ゆっくり休んで欲しい。
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