不安定な状態であることが手に取るように分かった。不安定な状態だからこそ、私を傷つけるのだと。

 それでも、私のそれが傷であることには変わりなく、それ故、その傷の扱いに困り果てている。

 何事もない顔をして許せばいいのか。受け入れればいいのか。

 傷が痛むと嘆けばいいのか。怒ればいいのか。

 己を大切にしろとあなたは言った。あなたにつけられた傷を、私はどうすべきであろうか。

 放っておけば感情とともに風化することを、私は知っている。

 けれど、己を大切にしろと、あなたは言った。






20230107

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ことばの記録 正木ギイチ @MASAKIGeach

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