第6話 パワハラ事件決着

 結局パワハラ被害にあった社員は十数名にのぼり社長に直談判した。

 だが会社は、多少は何処でもある事。そう簡単に役職にある者を罰したくない

 痺れを切らした陽子達は更なる聞き込みを行った。なんと男子社員も課長からパワハラを受けて居たことが判明した。そして陽子たちは、この会社の人達に『パワハラ被害にあった人達がこんなにいるのですよ』とリストを見せた。それならと社員達も団体交渉に出た。やっと会社も重い腰を上げたが島課長は、叱咤したのは鍛える為と全く反省の色を見せない。だが被害にあった社員達は被害を受けた人たちのリストを提出した。

 ここまで事が大きくなれば無視できない。ついに島課長は役員室に呼びだされ、最初はシラをきっていたが居酒屋での録音した事実が判明し課長は懲戒解雇が言い渡れた。それから数日後、吉野統子と他に三人がパワハラで退職していたが、社長は管理不行き届きを認め、全員復帰を認めた。その翌日、失恋同盟は居酒屋に集合し祝杯を挙げた。


「皆さんありがとう。みんなが動いてくれたから会社もパワハラ被害を認めてくれたの。正直諦めていたけど悔しくて眠れなかったの。本当にお礼を言います。あとは皆さんの失恋同盟が解散出来るようになれば、いいですね」

「それもそうね。失恋同盟なんてあまり大きな声で言えないし、でも私達四人の絆は永遠よ。何かを見つけないと。仕事も恋も若いんだし。私達四人が力を合わせればなんだって出来るわよね」

 失恋と無職だった四人は大きなものを見つけた。それは厚い友情。きっといつかは花を咲かせようと誓いあった。


つづく


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