第八幕 ハモンと、罅抜と
自身の護衛を斬り殺した貴族ゲンスキーが周囲を
顔を見れば
まるで死人の
気に成ってハモンが
そんな羽虫に向けてゲンスキーが左手一本で
無造作で腰の入らない子供が木の棒を
本来、小さく
だが不思議とゲンスキーは正確に羽虫の
正しく
決して正気を失い
ハモンは思わず立ち上がってしまった。
愛刀の切れ味。
ただそれだけで達人の斬撃を放つ貴族が認められず、
「ぁぁあぁああなぁあああああっ」
言葉すら失った貴族の成れの果ての
無駄な
木々を盾に森を崖に向けて進む。
狂人と化したゲンスキーはまるで
振り回される左腕の
刃も正しく立たない冗談の様な斬撃で木が刃渡りの分だけ切断される。
もし木を狙って
ふと、旅の目的を達成した
山中に
時には街で獣の
そんな未来は来ない。
旅の終わりにハモンは
その為の旅だと理解しながらの
森の外周に到達した。
背後は崖。
ここまで来れば軍人たちの帰宅が遅い事を気にした者たちや、何かの
ただ状況が
だがハモンの旅に
手元を離れれば探すし、消滅したと確信が無ければ旅を止める事も無い。
人生を
追いすがる者への対処を考える。
森を出てしまえば身を隠す
森外周部を主戦場と
父
それのみを考え
背後のゲンスキーが近い事を足音で察しハモンは振り返った。
酔っ払いの
そんな
迫るゲンスキーが左腕を肩まで上げて
抵抗無く木に刃が通り、
その隙にハモンは木の裏を通る。
木によって一瞬だけ視界を
右下段に引き絞ったサーベルでゲンスキーの左腕を狙う。
木の陰から跳び出す様に踏み込んだハモンが右半身だけを
左肩、左上腕、左
引き絞ったサーベルで斬るならば好きに選べる状況だ。
だがハモンは体を
ゲンスキーは左側で身を低くするハモンへ
そんな状態で振り下ろされる
だが
予想外の事態に思わずハモンは足を止めてしまった。
元々ハモンが完全に木の陰から跳び出す所を狙った打撃は、直前にハモンが止まった為に
威力の出る位置よりも手前の
そこから更に軌道修正をするだけの無茶を肉体の限界が許さなかった。
反射的にハモンとゲンスキーは
宙に浮いた
まるで
木に体を支えられながら
そんなゲンスキーをハモンは横から蹴り倒した。
だが
それらが合わさり
空を見上げれば日が
イチヨの
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