第2話 魔法少女になれたのか?
布団から起きて、ふと思う。
魔法少女の変身の仕方がわかんねえ!どうすんだ!
変身って言えばなれるか?よしやってみよう。
「変身!」
…無理でした。
うおー!そうだよな、そうだよな!あまりにも事がうまく運び過ぎていると思いましたよ!
「あー…。エピー…。どうするのー。変身できないよー」
「もう変身しとるやんけ」
「は?」
突然のエピー出現!夢じゃなかったあ。うおおおお…(号泣)。
「何で泣いてんの?」
「がんどうじでるのぉぉ」
「…?」
エピーが困っている!なんて可愛いんだ!
「で、変身してるってどういうこと?」
「急にケロってすんなよ」
「いいからいいから。で、私はこの状態、変身してるの?」
「ああ。ほら、首のネックレスが消えてるだろ?」
「ほんとだ」
「ネックレスが変身してるか、変身してないかの目印なんだ」
なるほど…。それだとなおさら気になることがあるなぁエピーさんよ?
「…じゃあなんで私はフリフリのふわふわを来ていないのかね??」
「それはまだお前が魔法を創ってないからだろ」
至極あっさりと答えられました。ウッとか言ってほしかったのに…!コノヤロー!
「はぁ…。とにかく、お前は始まりの魔法少女なんだ。全てを最初から創造していかないとだめなんだよ」
……つまりまだ手から火が出せないと? まじかよ!! よし! こうなったら一から百まで創っていこうじゃないか!
と、私が意気込んでいると、隣でエピーが変な目で見てきた。なんだその未来に絶望を感じたような眼は!失礼しちゃうわ!もう!
「言っとくが…俺は最低限の魔法と魔力しか与えられない。だからお前が使える魔法は魔法を創るのに一回、その魔法を使うのに一回の二回だけだ。その二回で、
「何でそんな鬼畜な条件用意するかなあ!? そして何でか知らんが最後に星マークがついてるように見えたのは(物理的に)気のせいかな!?」
「まあとにかく…なんか…とにかくをよく言っている気がしてきた」
「突然話そらすのやめてもらえません?」
「じゃあ『ステータス』って言ってごらん」
「どうしてそうなるのかが分かんないんだけど……。すてーたす!」
そして一分が過ぎる~。
エピーに言われた通りに言ってみたのに!なぜ!全く一向に何かが起こる気配がない!
「言葉がひらがなだったから反応しなかったじゃないか?」
「そんなことってありなん!?」
この後カタカナで言ったら無事ステータスが開きましたとさ。
「うおおおおお」
「どうした」
「私が数値化されてるぅぅぅぅぅ」
「あたりまえだろステータスなんだから」
「体育がへたくそだったのはこのせいなのかぁぁぁぁぁ」
「お前HP少なすぎだろ…平均は大体500くらいなのに…よく生きてこれたな」
「心に刺さる一言おおおおぉぉぉぉぉ」
とまあこんな感じで自分のステータスを確認。
忘れないように一応メモッとくかな☆
名前 空風くるみ
HP 120/114
MP 150/150
魔法力 測定できません
攻撃力 15
防御力 20
素早さ 10
運 2
HPがびっみょーに減ってるのなんなん!?
そして運が2って…どんだけ運が悪いんだよッ!
「ねぇエピー。最ッ大ッに気になるのが…魔法力が測定できないってどういうこと?」
「でかすぎるんだよ」
「どこ見てんの?」
「馬鹿かお前!今魔法力の話してただろ!!」
「なーんだ(エピーが焦ってるぜひゃっほう)」
「はぁ…魔法力の数値が膨大過ぎて表示できないんだよ。正しくは、というか、ほぼ無限に近い。他の人の数値にゼロを100個くらい付けた数字って言ったら分かるか?」
「わかんねーよ」
「頭悪いなお前」
「そういや今気づいたけどさ、いつの間にか私の呼び方がお前になってねるよね?」
「お前を君を呼ぶのが、気持ち悪くなった」
「ひどいと思う」
「受け入れろ、現実を」
「倒置法でかっこいいこと言ったって私の心は癒されない」
そんなこんなで、私は何の魔法を創ろうか想像を膨らませるのだった。
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