第5話 アリウスとアネモネ
遠ざかって行く
一人はアリウス。
そしてもう一人は、
その娘は
「アリウス様、もう
娘の
「アネモネ、良くやってくれた。これで、
そう言ったアリウスは、アネモネと呼んだ娘の横に並ぶと、その肩を抱き寄せようとして手を伸ばした。
その
「いけません、私のような者に、そうした
アネモネから
「アネモネ。お前への俺の想いは、もうお前も分かっている
アネモネは、その言葉に悲しげに眼を伏せた。
「アリウス様。私は、
アリウスは、そんなアネモネを見て思った。
俺も父母も、そのような事、
アネモネは、アリウスの
「私の父は、島を出てはならないというアトランティスの
アネモネは、そう言ってアリウスに頭を下げた。
「私は、罪人の娘です。そしてアリウス様の家の
そう言ったアネモネは、胸に付けたペンダントを握りしめた。
それは、
「それから、私は思い悩みました。
アネモネの
「お前が、今までどのように苦しんで今に至ったかは良く分かった。しかし、先ほど言った通り、今ではお前の父の事など、家の誰もが
そのアリウスの言葉を
「アリウス様は、女王様の
「アネモネ。女王様の
思い出したくない過去に耳を
「女王様の言葉に応えて、お前を引き取ったのが俺の
それでも、アネモネは首を横に振った。
「アリウス様。
そこ迄アネモネに言い切られて、アリウスは引き下がざるを得なかった。
「アネモネ、分かった。俺はお前を困らせる積もりは無いのだ。だが
「それは...アリウス様のご
その問いに、アリウスは同じ強い
「そうだ、俺の命令だ。」
「アリウス様のご命令であれば、
そう言って哀しげな顔で
「
ゴレイアスも、
「アトランティスの島を囲む
考えあぐねたゴレイアスは、アトランティスが盗賊の根城という情報は
ローマでも、
「なに?
「そうです。
その
「この
「ポンペイ執政官のゴレイアスの責任についてはどうされます?」
「
ローマの
別の
王宮と言っても、石と
大きな建物ではあったが、建物の
しかし、それらの木の家具の
王宮の
その代わり、磨き抜かれたオリハルコンの板に細かな
多くの花が咲き誇る庭には、王宮に預けられている十数人の
「子供達も、ずっと閉じ
女王の
その中には、アネモネの姿もあった。
海岸には白い
波打ち
そんな時、子供達に付き
「引き波です!しかもかなり大きい。子供達を
その声に
その中には、アリウスの姿もあった。
「皆、
そう声を掛けるアリウスに向かって、一人の女が叫んだ。
「子供達は、
それを聞いたアリウスの顔が引き
そんな
アネモネは、
それなのに
もしや、術を使う前に引き波に
「海流を
しかし、その日のうちにアネモネを見つけ出す事は出来なかった。
その
「アネモネ。どうか
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