第48話

 春ちゃんは今からと言った。それってつまりは。 

 

 「嘘ついた事を許してくれるの?」

 

 「貸し借りなしです」

 

 「ありがとう。・・・冬也への告白はどうなったの?」

 

 噓を付いていたのを許してくれた事に感謝しつつ、同時に告白の結果がどうなったのかが気になって仕方なかった。

 

 「告白はしたけど。その場で答えは求めなかった。悔しいけど、今の私よりも・・。だから、来年の春まで待ってもらう事にした。春になったら、もう一度私はおにぃに告白する。それまでに私の事を好きになって貰えるように頑張る・・・。絶対に莉奈さんに負けないから私」

 

 まっすぐに見ながら言う春ちゃんを見て、私は・・・。


 「分かった。私、ちょっと、行ってくる」

 

 冬也に想いを伝える為に、ファミレスを後にした。

*  *近所の公園*  *

 莉奈に呼び出されて、近所の公園へと向かう。

 ・・・何度も家を出たり、帰ってきたりしていると母が不思議そうな顔で「何してるの?」と尋ねてきた。俺だって、なんでこんなに家を出たり入ったりしているのか分からない。

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