第34話

*  *放課後*  *

 「は、話って?」

 

 教室に俺と莉奈しかいない状態になると莉奈の方から話しかけてきた。

 

 「あぁ。忠光の事なんだけど」

 

 「・・・」

 

 忠光の事で話があると言うと、莉奈は落ち込んだ様子になった。


 「(・・・もしかしたら、告白されるかと期待したのに)」

 

 「どうした?」

 

 「何でもないよ。それで、忠光君がどうしたの?」

 

 何でもないと言われて、俺はそのまま土曜日に忠光が春に告白した話をした。

 正直、告白の話をするかどうかは、凄く悩んだ。莉奈の恋の応援もしつつ、忠光の応援もしているのだ。忠光が告白した話を勝手にしていいものか。でも、勝手に話しをしてでも莉奈に聞きたい事があったのだ。

 

 「莉奈さ。春が忠光の事が好きだと宣言したって言ってなかった?」

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