第18話
「どうした?!大丈夫か?」
突然の何かが割れる音を聞き、慌てて春の部屋へと向かい部屋の扉を開けた。慌てた様子の春がいて、床には割れたコップの破片が散乱していた。
「・・・ちょ、ちょっと手を滑らしてコップ割っちゃった」
そう言いつつ、コップの破片を集めようとする春を止める。
「怪我してないんだな。危ないから俺が片付ける」
「え?いいよ。私が割っちゃったんだし」
「駄目だ。・・・そうだ。今、莉奈が俺の部屋に来てて、春に用があるらしいから、行ってくれないか?」
そうして、春を俺の部屋の方へ向かわせた後、軍手をしてコップの破片を集めた。
「(そういえば、このコップ初めて見るな)」
春はいつも、俺と同じ自分用のマグカップを使っている。
部屋に何か飲み物を持っていく際も、そのマグカップを使っているのに今日は使わなかったのか。などの疑問を考えつつ、細かい破片が残ってるかもしれないので掃除機をかける。
まさか、このコップは隣の部屋。俺の部屋を聞くために常備していたコップだったとは知らずに。
「ふざけた事言わないで下さい!!」
丁度、割れたコップの処理が終わったぐらいに、俺の部屋から春の声が響いた。
次はなんだと思いつつ、急いで自分の部屋へと戻るのであった。
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