第4.5話 幕間

 私は生徒会室せいとかいしつを出てしばらく廊下ろうかを歩いていた。


 「対策たいさくるとは言ったけれど、具体的ぐたいてきにどうしようかしら」


 とにかく1人じゃどうしようもない。


 人を集めないと……となると部活だろうか。


 「学校をより良くする部活……やっぱりボランティア部かしら」


 そんなことをつぶやいていると、まどから数人の男子生徒が女子生徒にからんでいるのが見えた。


 「人が折角せっかくこの学校を良くしようと考えてたそばから……」


 私がどうしたものかと考えていると、そこに1人の男子生徒がやってきた。


 ここからでは聞き取れないが何か言い合っているようだ。


 「喧嘩けんかにならないといいけど……」


 次の瞬間しゅんかん、男たちが後から来た男子生徒になぐりかかる。


 「まったく……喧嘩になるならすぐに止めないと」


 しかし、その心配はなかった。


 なぜなら、その男子生徒は抵抗ていこうする間もなくボコボコにされたからである。


 「ちょっと弱すぎないかしら……」


 女子生徒に絡んでいた男たちは彼を殴って満足まんぞくしたのか、どこかへ行ってしまった。


 「……まあ結果オーライってことにしましょう」


 それより、部活を作るならあの生徒をさそってみようかしら。


 頭悪そうで使いやすそうだし、無駄むだ正義感せいぎかんがありそうね。


 私はそんなことを考えながらふたたび歩き出した。

 

 

 

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