第3話 花束
ホノカは、恐る恐る入り口へと、
そっと忍び足で近寄っていく。
誰も居なかった。だが……扉を
開けると……花束がカードと共に立てかけて置いてあった。
カードには……
『またな?』とだけ書いてあった。ホノカは、考えた。
(一体?!どいつ?)
現世では、花束だの札束だのと
貰い慣れていたホノカだが。
一体何が起きたんだと……しばらく放心状態になった。
あんな冷たい王子達が?!……
ホノカの心の中には、初めての
トキメキが渦巻いていた。
◇◇◇◇◇◇◇
その頃……おっさんホノカは、赤提灯の屋台で酒を飲みまくっていた。
自分が美しい女性に生まれ変わった事すら、まだまだ気が付いて居ないのだが……
おっさんホノカは、不思議に思っていた。男性という男性達が……あれよあれよと言う間に
おっさんホノカの奪い合いになっていたからだ。
おっさんホノカは……
男達の意見に耳を傾ける。そしてこう言った。
『まぁまぁ~、兄ちゃん達も
人類皆兄弟つってね?あはは~。
まぁ仲良く飲もうや?!な?
ゲハゲハゲハ。』
男達は、口を開くと下品な
目の前に居る、美しい女性に対して……
何故かフレンドリーな態度に、
皆仲良く、酒を酌み交わしているのだった。
おっさんホノカが、席を立つ。
『ちょっと、ションベンしてくらぁ~ハッハッハ』
席に残った男達は、いつしか
同士となり、みんなで肩を組んで歌を歌い出す始末だ……。
男性用トイレに向かい、ファスナーを降ろそうとした時に。
おっさんホノカは、違和感に気が付いた。
『?、、、?、、、あれ?へ?』
ない!!イチモツが無い!!
『ぎゃあぁぁぁあ~~~!!!』
おっさんホノカは訳が分からずに慌てて下着の中に手を入れる!
やっぱり、無い!!
だが。胸の膨らみに気が付く。
『どえぇぇえええ??!』
おっさんホノカは悲鳴の様な歓喜な声を上げて大喜びした。
『こっこっ、これからは……
おっぱいもみたい放題やんけ?!』
赤提灯では、
神様ありがと~~~う!!!と
大きな歓声が響いていた……。
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