第3話 クランに到着!

-side ルカ-




「お、ついたか。相変わらず、繁盛してますね。」

「ははっ!お陰様でな。」



 さて、少し長くなるが、ここでクランの説明をしようと思う。

 クラン--それは、冒険者が、対人戦や魔物と実戦で戦うためのランクマッチの施設である。ここのクラン--エイリアスクランは、低ランク冒険者から高ランク冒険者まで、今日も多くの人たちで賑わっている。



 ランクマッチは、空間魔法を利用した仮想空間で行われ、創造魔法で作った、身代わり人形が戦うという仕組みだ。この、身代わり人形は、自分の分身体だと考えていい。

 空間魔法と、創造魔法を使える人間は限られており、基本的にはギルドが全て雇っている。彼らは、特殊な訓練を受け、ようやく空間魔法使い、創造魔法使いになれる。



 ランクマッチに勝てば勝つほど、クランランクが上がり、ランクの高いものほど、様々な特典が与えられる。

 例えば、高クランランクの冒険者は、より高額な報酬を得ることができるし、特別なクランの施設を利用することもできる。



 ちなみに、レオンさんと、オーウェンさんは、当然のように、Aランク。俺は、Dランクだ。

 ランクは、A-Eまでしかないので、俺は、その中だと、したから数えた方が早い。

 だから、知らない人から見ると、弱いと思われがちだが、まあ、ソロでやっているから仕方ないだろう。

 後で、説明するが、ランクマッチは、普通は、パーティで行うものなのだ。



 クランに所属するためには、厳しい審査が行われる。クランは自由に作れるわけではなく、ギルドから許可を得て設立する必要があるからだ。

 そして、クランに入るためには、そのクランが定めた入会条件をクリアする必要がある。

 入会条件はクランによって異なるが、基本的には冒険者の知識や人柄、そして依頼達成率などが重視される。入会を許可された冒険者のみ、クランの活動に参加することができる。今回、俺は、戻るだけなので、クランの入会試験は免除される。



 その他、クラン活動には、ランクマッチだけでなく、クラン内でのトレーニングや協力プレイなどが含まれる。また、クラン内での交流や情報交換も行われ、クランメンバー同士の絆を深めることができる。

 クランに入っていることは、ある種の特権で、冒険者たちにとって重要な存在であり、ランクマッチだけでなく、冒険者の成長や交流にも大きな役割を果たしているのだ。



 --とまあ、長々話したが、まとめるとクランは冒険者にとって、何かと便利な団体であるということだ。

 俺がクランに入る目的は、「銀の翼」のパーティに入るという事もあるが、ランクマッチができるという事が主な目的だ。



「お、やってるやってる。」



 やたらと、目立つ2人を引き連れているため、視線が痛いが、それでも、ビビっているように見せず、できるだけ、堂々とランクマッチ会場に行くと、そこではランクマッチバトルをしているようだった。



「おっ。ちょうど、今ランクマッチを行ってるパーティは、今話題の「カイルと愉快な仲間達」だな。」

「ああ。聞いた事があります。ウェーメンの奇才がいるパーティですよね。」

「ああ。残念ながら、今回の武器はまともみたいだがな。」

「彼だって、いつでも変な武器を使っているわけではないでしょう。変人ではありますが。」

「結局、変なのは変わらねえじゃねえか。まあ、でも、面白そうなのが見れるかもな。」



 レオンさんが、そういうのだから、彼らの面白いのは、間違いないだろう。彼らの試合でも観戦しながら、ランクマッチについて思い出しますか。




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