第5話

 二人が帰っていくのを見届け、呼吸を安定させるために大きく一回息を吐く。

 深呼吸ともため息とも言えるような空気の流れは、俺の先程の叫びと、騒々しい非日常の一ヶ月を乗せて、静寂の世界へと吸い込まれていった。

俺はまた一人の世界に帰るためのドアを探し始めた。

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夢音 小林 @w-kobayashi75

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