12.ごめんなさいの魔法

 ごめん。

 細く細く、そう聞こえた気がした。


 あの日から、何かが抜けたような気分で過ごしていた私の元に、君が改めて訪れて。

 私は付けていたペアリングを返されるんだと思っていた。

 俯く君を見ながら、前に妹がお節介で言ってきた言葉が聞こえる。


 そうだよね。……謝らなくちゃ。

 私、まだ、君といたい。

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