11.閉じられた扉の中は。
大学二年の夏。
今まで全くと言っていいほど無かった僕達が、大きな喧嘩をした。
怒ったまま僕は君に別れを告げて、君は泣きながら僕の部屋を出ていったっけ。
原因は今考えると、思い出せないほどの事。
だけど、僕らにとってはお互いの間に亀裂が入る程の出来事で、お互いに膝を抱えるしか出来なかった。
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