自己プロデュースするな
『えんとつ町のプペル』が公開された時、原作者であるキングコングの西野亮廣さんが「作品は届かないと、生まれたことにはならない」と言っていた。
その通りだ。
誰かに届けなくても自己満足で十分というのなら、SNSは やらなくていい。
だから芸術の世界は「自己アピール」がすごく大事だ。一生懸命に作 った作品なのだから、魅力を存分にアピールするのは、何もオカシイ話ではない。
ただし「自己プロデュース」はダメだ。
プロデュースとは和製英語として「目的物の価値を上げる」という意味で使われているようだが、目的物の価値を上げるという表現はオカシイ。
作品本来の価値を上げるなら、作品自体を変えないかぎり変わらないはずだ。
つまりこれは作品の価値を上げるのではなく「収益を上げる」ことを言っている。
自分でプロデュースを始めたら、自分の作品に対する価値基準がお金に変わる。
そうなれば、お金にならない作品は価値がないのだと、作者自身が判断しかねない。
本来の作品は生まれなくなってしまう。
プロデュースは作品を届けた相手が したいかしたくないかの話だ。
アマチュアの僕でも、それくらい分かる。
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