堕作をかざる

花楠彾生

文る

 駄文。私が書くのは駄文だ。誰にも見向きもされず増えるばかりの馬鹿馬鹿しい作文。駄目な文。所詮中学生の、遊びの文。

 どうせ目が覚めればすぐに消えるであろうこの文も、声もキャラも、全部嫌いだ。

 明確な目標も立てないで欲に従ってばかりいる私はきっと物書き失格。愛せない作品がある私こそ失敗作。誰にも読まれないから苦しくなるくせに、そんなことわかってるのに駄作ばかり生み出す。そんな奴が嫌い。大嫌い。

 嫌いな文を人に読まれると死にたくなる。私は夜の方が好きなのに。明け方も夕方も好きでは無い。あんなものを読まれるぐらいなら他の読んでよ。あんなに嫌いな作品読むぐらいならもっと愛してる作品を読んでよ。

 私が書いてるあれは駄作なんだ。って。私が書いてきたあれは、愛する作品たちは、日の目を見ないたかが中学生の作文。国語の延長線。課題の自由作文なんだって。死にたくなる。ふざけんなって。全部嫌になる。そんな感情でしか動いてない私が馬鹿馬鹿しくて苦しい。悔しい。

 書籍化を目指す訳でも無い。作家を目指す訳でも無いのに書いている私はゴミだ。

 目標を持った立派な人達と同じ土俵になんて立っちゃいけない。同じ世界に居てはいけない。日を追う事にそう思えてきて、書けなくなった。

 待ってくれてるのは片手で数えられるぐらいの人。顔も名前も知らない赤の他人。感謝しなきゃいけないことぐらい分かってる。でも読まれないと悔しい。読んでくれている人が居なくなった途端書きたく無くなる。この話は汚かったのか。面白くなかったか。悔しい。

 自分の好きに書けばいいのに人からの評価を気にして、PV数が伸びないと不安になって。応援されると極端に嬉しくなって、周りと比べると苦しくなって、ランクが下がるとまた不安になって。誰にも読まれないとその小説の存在ごと消したくなってしまう。

 そんな一時の感情に振り回される自分があまりにも滑稽で。また苦しくなる。


 また感情にまかせてこんなこと言ってる。馬鹿みたい。

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