【番外編】作者のたわごと・31章

 31章はいよいよギリシャに行った燐介の章でしたが、ギリシャ語ができないということと、予想外にイケイケなゲオルギオスに押されて、あまりこれといったことはできませんでした。

 ゲオルギオスがイケイケだったのは史実でもそうだったようで、結局やりすぎて暗殺されてしまいました。

 その死後もギリシャは中々イケイケでありまして、第一次世界大戦終結後にオスマンが倒れた後「トルコに報復じゃー!」と押し寄せてきてトルコの英雄アタテュルクの敵役になってしまいました。

 ま、アタテュルクが指導者になってからは、友好的な態度を打ち立てたようですけれど。


 もっとも、ギリシャに限らず、この付近は歴史的に勢いのあるところが周囲をぶちのめすということの繰り返しで、色々遺恨があるんですよね。

 旧ユーゴを語る際に五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字みたいな話が出てきますが、別に内部だけ揉めているわけでもないんだよ、と。


 ただ、この章がささっと終わってしまったのは、そうしたバルカンの殺伐とした雰囲気だけではなく、やはり前章以前で出してしまった、幕末日本に決定打となりかねないエドワード来日を最大の優先事項とせざるをえないのもありますね。

 これが出てしまった以上、燐介周辺も「そちらを済ませないと落ち着かない」となってしまいますし。


 ということで、次の32章はいよいよエドワードが日本に到着。

 燐介、山口、エドワードといった主要人物が全員揃った状態で、幕末を大きく転換させることになると思います。ぶっちゃけ、多分最大の山場になると思います。


 果たして幕末の行方はどうなるのか。

 山口の苦労が報われそうではありますが、話が進む中で突然天啓が走って、変な方向に脱線したことが幾多もある話なだけに、まだまだ予断を許さない状況です。


 果たしてどうなるのか、お楽しみに。



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