第6話 小説と方言と辞書 辞書ノ勧メ

 小説は、キャラクターの個性として使う方言以外は標準語でね。ぽろっと混ざる方言は、意外とあるようです。


 何故なら、標準語だと思っている方言だってあるからです。


 後で試しに、地元の方言一覧などを検索なさってみて下さい。中には「これ、標準語じゃなかったんだ!?」って驚く単語や言い回しの一つが出て来ると思います。



 次に、日頃から辞書を活用しよう!


 これはそのままです。


 例えば『温』と『暖』。意外と『温』を当てるところが『暖』に。逆に『暖』を当てるところが『温』になっている事が多いです。


『温』は、体の一部で温度を感じる時や、人情、物の温度などに対して使われます。『暖』は、気候などの体全体で感じる事などに使われます。


 正解       |不正解     

 ◇        |◆       

 温かいスープ   |暖かいスープ

 温かい人柄    |暖かい人柄

 こたで温まる   |炬燵で暖まる

 →炬燵で体を温める|

 暖かい日     |温かい日

 暖かい服     |温かい服


 これを反対語にしてみましょうか。


 温かいスープ   |冷えたスープ

 温かい人柄    |冷たい人

 暖かい日     |寒い日

 暖かそうな服   |寒そうな服


 そう。『温冷』『寒暖』となります。反対語が『冷』になる時は『温』を。反対語が『寒』になる時は『暖』を使います。


 よく使う温かいと暖かいでも、意外とどっちだろうと迷う事がありませんか? 迷ったら辞書を使おう。


 魔物が暴走するのは『スタンピー』か『スタンピー』か?


 生き物を飼う時に使うのは『ージ』か『ージ』か?


 気をつかうのは、『気をう』か『気を使う』か?


 あやふやであったり自信がなければ、どんどん辞書を使いましょう!


 しっくりする表現がなければ、類語辞典も使っちゃおう!


 間違いが減る! 語彙が増える! 覚えれば、必要がなくなる! 辞書を使うって、良いことだらけですよ。

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