第13話媚薬のせい

寝室に入り、そっとベットに下ろされた。




「ウ、ウィス?」




「リタ」




ウィスの瞳が私を見る。




「あの、やっぱりそんな流れ?」




返事の変わりに、唇を優しく塞がれた。




離れてはまた塞がれ、また離れては角度を変えて塞がれ…




キスがこんなに気持ちよくなるものとは……




くたっとしたところで、ウィスが何やら口に含んだ。




そしてまた私にキスをして、私の口腔に液体が入ってきて、反射的に嚥下してしまった。




甘ったるい味が広がる。




「ウ、ウィス!これって……」




「薬棚にあった媚薬。風呂に入れるハーブを探して見つけた。」




「なっ!なんでそんなものを!!」




時すでに遅し。




自分で作った媚薬を、飲んでしまった。




「……リタの作る薬だから、効果も安全性も大丈夫だろ?もっと俺に溺れて欲しい。」




そう言ったウィスの色っぽい表情と、媚薬の即効性のせいもあり、身体中が熱い。




「あ、あ………あっ!」




ウィスの舌が、耳から首筋、鎖骨を通り、胸まで来た。




「リタ、可愛い。可愛い……」


ウィスは、身体中にキスを降らせ、私は素直に身を委ねた。


明日からはこの温もりが失くなっちゃう。


寂しい……


サミシイ……


ぎゅっとウィスにしがみついた。


お互いに見つめあい、


そっとまた口づけをする。


今は、


今だけは、


媚薬のせいにして………

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