第5話 男子の放課後のドッジボールの戦い
放課後
「なぁ!お前ら…!まだ部活に入ってる奴ってそんないねぇよなー!」
と樋口が教壇に偉そうに腕組んでクラスメイトに呼びかける。
それを受けてなんだなんだと注目をクラスメイト達から集める樋口。
「お前らに俺は言いたいことがある!それは…」
皆、樋口に注目を集める。
「クラス内ドッジボールしようぜー!」
皆が一気に静まり返った。
「あ、あれ、なんでそんなに静かなんだよ!」
「いや、いきなりこいつ何言ってんだと思ってな。」
とクラスメイトの一人がそう返すとその場の全員が頷く。
「お前ら冷たくねぇ?だってクラスメイトだろ!良いじゃねぇか!少しくらい」
「そんな事言ってもどうする?」
「いや、だってやったってなぁ…」
とひそひそと話し合う全員を他所に一人の女子が笑顔でこう言った。
「良いじゃない。やりましようよ。なんだか楽しそうだし」
と彼女がそう言うとさっきまで冷ややかだった場の空気が変わった。
その彼女はクラスのマドンナで男子から絶大な人気がある川野瀬唯だ。
するとさっきまで嫌そうだったクラスの空気が変わった。
「唯さんがそいうならやりましよう!」
「唯ちゃんがそいうなら」
と周りの言い分が樋口の提案に前向きになって来た。
「ありがとう。皆。それで樋口君どんなルールでやるの?」
「それはな!まず、一チーム二十人で合計二組に男女でくじ引きで分かれて貰う。そして外野サイドを二十人の中から六人選びその六人は話し合いで決め、そっちのチームの好きなタイミングで一回だけ入って良くて最後まで万バーが生き残ったチームの勝ちってルールでやろうとしてるんだけどどうだ?」
「なるほどな!そんなに難しそうでもないし良いかも」
「川野ちゃんに良い所見せられるなら何でもいいんだよ。」
「じゃあ、皆ー!やるぞー!ドッジボール!」
そう言うと運動所に出て線を引き、くじで役割分担して四組のグループに分かれた。
第一回戦
野口が居るチームA VS 福沢が居るチームD
「くじ引きの結果こうなっちまったが容赦はしねぇぞー!福沢!この間のジュース奢りじゃんけんの屈辱を果たす!」
「そうか!それは面白いやれるものならやってみろ!野口」
そして試合の火ぶたが切られた。
最初はクラスの男子の山本にボールが渡った。
そして投げたが空振りとなり次に女子の早瀬がボールを握り、交際中の彼氏の加山に不満をぶつけるかのような全力投球で加山は開始早々脱落。
「あぁ~スッキリした。」
「な、なんで…」
とそこからは中々ゲームは動かず、ボールの投げ合いが続き…
そしてこの男!大好き浩平が良い所をクラスに見せて少しは目立ちたいという心情を抱えながらクラスで六番目に目立っている男子、杉浦の足にボールを命中させ、場の空気が動いた。
「俺だってこのまま地味で終わりたくない!」
「お、すげぇ!トイレによくいる奴!」
「うるせぇ!」
とここから脱落する人と外野からの参戦する人の出入りが増えて行く事になった。
この攻防の末に最終局面にチームAは、運動神経抜群の中原と野口が残り、チームBは福沢と浩平が残った。
「中々良い戦いをみせてくれるじゃないか!面白い!カッカッカッ~!」
「調子に乗るな!樋口!こいつとの決着をつけたら今度はお前だぞ!」
「そうだぞー!覚悟しろ!」
「やれやれ…全くこいつらは血の気が多いぜ。」
「次の試合で絶対思いっきりボールぶつけてやる!」
「それに関しちゃ同意見だ。」
と激しいボールの攻防をやり互いになかなか隙が生まれず中々脱落者が出ず、
やっていたので正攻法じゃ駄目だと悟った二人はなら卑怯な手を使って勝つ事を目論んだ。
(野口にこの間された板面の恨みを込めて、勢いよく胸に叩きつける角度で投げるとフェイントをかけて足の方に投げて終わらせてやる。)
「行くぞー!野口ー!うおぉぉおおおりゃあああ!!」
「来る…」
と上を身構えていると…
足元に直撃し見事に福沢の思惑通り野口を撃退した。
「クソ!まさかこんなフェイントをかけて来るなんて…」
とそして残った中原を二人で協力して追い込んで撃破し、福沢チームの勝利で終わった。
第二回戦
樋口が居るチームB VS 川野が居るチームC
の対決が始まった。
だが、この戦いの後にクラスメイト達は言うクラスの男達はこの戦いで川野瀬唯にカッコいいところを見せて仲良くなる為に他の奴らを蹴散らす事や恥をかかせる事しか考えていなかったと…
そして樋口は無邪気な化け物だと…
開始してまず、必死に相手の退場を考える男子と川野瀬を身を挺して守ろうとする奴が居たと。
そして…忖度などを何も考えず無邪気にドッジボールを楽しむ樋口が居たと容赦無く思い一打を投げて行き男女問わずに退場させて行き、
周りが当てられても一切動じずマイペースに相手を減らしていき、
最終的に残ったのは周りから守ってもらって残った川野瀬と攻撃だけでなく交わす事も凄くそして最後も一切容赦無く川野瀬の腹にめがけて重い一撃を放ち
終わった。
そしていよいよ最終決戦
樋口が居るチームB VS 福沢が居るチームD
が開始になった。
「日頃のうっ憤を晴らさせてもらうぜ。樋口!」
「さっきは張り合いがなかったから福沢が居るなら楽しませてくれそうだな!」
と一言を言い合って
投げ合いが始まった。
川野瀬の敵討ちの為に男女混合で樋口に集中砲火するが持ち前のバカさなのか無邪気さなのか分からない予測不能な動きで交わしていた。
「こいつホントヤベェ…」
「あんな奴どうやって退場させられるんだよ…」
とさっきやられたチームのメンバーの男子が言う。
と徐々に樋口のドッジボールの強さに押されてくるチームD
どうにか勝商機が無いかと考える福沢。
そしてちゃんと動き回りながら施行を巡らせここで幼馴染ならではの樋口の修正を知っているから思いついた卑怯な手段を実行に移そうとするにあたってまだ残ってるチームメイトにこう言い放つ。
「おまえら!川野瀬の敵討ちしたいなら俺の作戦に乗ってくれるなら確実に樋口を撃破してやるよ。」
と投げかけると
残ったメンバーは熱烈的に頷いた。
そして動き回りながら行動の指示だけし
その動きをしようとメンバーが散らばって
陣形を作り先頭に福沢が立ち
迫真の演技で樋口のこう言い放った。
「あ!樋口!あんな所にお前の好物のデカいたこ焼きがあるぞ!」
そう言うと樋口は
「えぇ~!どこどこに!どこにあるんだ!」
と先程から動き過ぎてお腹が空いていた樋口はまんまと引っかかってチームメイトにボールを投げるように合図を送り樋口に目掛けてボールを当て撃破した。
殺意のこもったボールに線まで突き飛ばされ空腹でその場に力尽きた。
そして福沢の陣形を使って残りのメンバーを蹴散らしていき
この第一回クラス内ドッジボール対決は福沢が居るチームDが勝利し幕を閉じた。
続
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